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2011年11月の記事

2011年11月24日 (木)

Nils 「What the Funk ?」(2010)

Nils
音源:iTunes Store
レーベル:Baja/TSR Records














ラジオから流れてきたファンキーなギターに、ガツンとやられた。2007年のニルスのシングル「Ready To Play」だった。ニルスは、西海岸を中心に活躍するエレキ・ギタリスト。彼のかっこいいギタープレイで、聞き逃せないアーティストになった。この「What the Funk?」は、彼の2010年発表の最新作。
壮快感とスピード感。R&Bリズムがダンサブルで、メロディアスなフレーズの数々。コードストロークやチョーキング、ハイトーンのアドリブもファンキーで本当にかっこいい。どの曲もヒット性の高い佳曲ぞろい。タイトル曲M-5「What the Funk?」が現すように、ギターの「乗り」にあふれたアルバム。とにかく聴いていて楽しくなること間違い無し。M-1「Shake It」、M-2「The Hump」、M-3「Jump Start」、の始まり3曲は、その曲名そのまま、シェイクして、〇〇して、ジャンプしてスタート。タイトルそのまま、ファンキーでグルービングな3連発で、ガツンとやられる。ホール&オーツのカバーM-6「Sara Smile」が、バラードということもあるけれど、ちょっと物足りないくらい。「底抜け」と言っていいほどファンキーなギタープレイ。

2011年11月23日 (水)

Acoustic Alchemy 「Roseland」(2011)

Roseland
音源:CD(輸入盤)
レーベル:Onside Records













アコースティック・アルケミーは、1987年にデビューしたギター・デュオ。オリジナル・メンバーは、ニック・ウェブとグレッグ・カーマイケルの二人。1990年の「Reference Point」はフュージョンの名盤の一枚。耳に心地よいアコースティックギターを中心にした演奏が、当時主流だったエレクトリック・フュージョンの中で異彩で新鮮だった。オリジナルメンバーのニック・ウェブは、1998年43歳の若さでガンで夭折してしまう。その後、マイルス・ギルダーデイルが加わり、ツインギターをメインにしたバンド編成になっている。
デビューから数えれば25年を経てのこのニュー・アルバムは、ポップ、ロック、フォーク、レゲエ、ジャズといったコンテンポラリーミュージックの万華鏡のようで、過去の作品を超える「代表作」と呼べる完成度の高い作品。ナイロン弦のグレッグ・カーマイケルと、スチール弦とエレキギターのマイルス・ギルダーデイルの2人が中心となり、13曲の全曲がこの2人の共作。CDのライナーノーツで書いているように、このアルバムは彼らが自身のスタジオを作り、自分達のレコード会社(「オンサイド」)を立ち上げてリリースした初めての作品。曲と演奏の心地よさからそういった思い入れが伝わってくる。演奏パターンは、ナイロンかスティールの主旋律から始まり、盛り上げるところでエレキが絡んでくる。アコースティックギターと、エレキギターの音色が対極的で、70年代のロックバンドがアコースティックギターを取り入れていたような雰囲気。カテゴリーで定義できないこのバンドの音楽性の広さがどの曲にも現れている。
全13曲が、様々なタイプの曲調と演奏でありながら、ひとつの組曲のような統一感がある。印象的なのは、M-11「Stealing Hearts」で、なんとスリーフィンガーで始まる。サイモン&ガーファンクルかと思うようなフォークスタイルで、エレキが始まるとこれがスライド演奏で西海岸のフォークロックバンド風。そして一転、M-12「Right Place, Wrong Time」は、ジャズのアドリブインタープレイが3分半に収まる佳曲。リラックスするバックグランドミュージックやイージリスニングにぴったりだけれど、聴き込むに値する、いいアルバム。


2011年11月20日 (日)

Azymuth 「Aurora」(2011)

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音源:iTunes Store
レーベル:Far Out Music Publishing














NHK-FMの「クロスオーバーイレブン」は、80年代から90年代終わりまで続いた、人気の音楽番組だった。当時クロスオーバーと呼ばれたフュージョンミュージックや、AORなどのコンテンポラリーな選曲が秀逸で、俳優の津嘉山正種さんのナレーションが音楽とともに深夜にふさわしい雰囲気の番組だった。その番組の有名なテーマ曲が、アジムスの演奏曲。アジムスは、ブラジルのフュージョンバンド。クロスオーバーイレブンのテーマ曲は、1980年に発表したアルバム「Light As A Feather」収録の「Fly Over The Horizon」という曲で、いまでもこの曲を聴くとクロスオーバーイレブンのナレーションが聴こえそうなほど、その番組のファンや当時フュージョンミュージック・ファンには「名作」の曲。フェンダーのエレキピアノの音と、チョッパー気味のエレキベースが、まるで宇宙空間を浮遊しているようなグルーブの曲で、夜の終わりに本当にぴったりだった。

アジムスは、キーボードのホセ・ロベルト・ベルトラミと、ベースのアレックス・マレイロス、ドラムスのイヴァン・コンチの3人組。メンバーは一時変わったこともあったが、90年ごろから結成時のオリジナルメンバーに戻り、それ以来不動のメンバー。デビューから35年、発表したアルバムも20作以上、おそらく3人は70歳代だ。YouTubeで、3人の最近の演奏が見られるが、風貌は好々爺3人だが、演奏のグルーブには歳など感じられない。

そのアジムスが今年発表した最新作がこの「Aurora」。全曲を通して、フェンダーのエレビの音色と、チョッパーを響かせるベースと、ブラジルビートのパーカッションとドラムのアンサンブルは、あのクロスオーバーイレブンのテーマ曲のグルーブよ再びの感がよみがえる。あのテーマ曲のキャッチーなメロディーを期待すると少しがっかりかもしれないが、メロディーより、演奏のアンサンブルと、リズムのビート感は、聴くほどにスルメのような味が出る。タイトル曲のM-1「Aurora」の導入は、浮遊感のあるビートと演奏が、ちょっとあのテーマ曲を思い出す。M-2「In My Treehouse」は、サンバビートに乗るエレピのメロディーがポップな印象を残す佳曲。M-8と13「Crazy Clock」のミニマルな演奏は冗長でちょっと辟易なので、プレイリストから除いて聴くといい。M-7「Meu Mengo」やM-10「E Mulher」は、ブラジルのオリジナルメロディーとリズムが、このバンドの真骨頂。


2011年11月 6日 (日)

Jonathan Fritzén 「Diamonds」(2010)

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音源:iTunes Store
レーベル:Nordic Night Records













ジャケットの「視線」にちょっと引いてしまう。ビジュアル系としての売り込みなのか、貴公子然としたイケメンのポートレートに、リスナーの資格に「特別」なものが必要なのかといった疑いを感じつつ。。でも、内容はクオリティの高いポップス系の10曲に「はずれ」無し。アコースティックピアノが奏でるひたすら「美しい」メロディ。ジャケットを伏せて、聴き込めば、超美メロディのここちよいピアノプレイにうっとりさせられて、ヘビロテ間違い無し。計算されているであろうアレンジメントとサウンドプロダクションは、「売れる」のを想定しているとはいえ、いやみに聴こえるところは無くて、このアーティストは逸材だと確信。
ジョナサン・フリッツェンは、スウェーデン生まれのピアニスト。1982年生まれ、若干29才。2008年にデビューアルバムを出して、このアルバムは3作目。全曲、彼自身の作曲で、メロディメーカーの才能も秀逸。タイトル曲M-10「Diamonds」、M−1「Feellin' The Groove」、M-3「Dance With Me」は、いずれも8ビートのダンスチューンで、シングルトーンのアコースティックピアノがひたすら美しい「乗り」がここちよくて、いずれも代表曲と呼べる佳曲。M−2「This Way, That Way」、判りやすいシンプルなメロディの反復だけど、垣間見せるアドリブプレイは「ただ者」ではない。M-6「You'll Be Mine」はスウィートソウルばりのバラードで、コーラスと掛け合う「泣き」のプレイが印象的。出身地スウェーデンの首都、ストックホルムをタイトルにしたM-7「Stockholm Nights」は、ミディアムスローのテンポで、ゲストプレイヤー無しのピアノ中心の演奏で、中盤のアドリブをもっと聴きたくなる演奏。
現在、チャートではシングル「Friday Night」がヒット中で、新作アルバムへの期待大。

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  • スムーズジャズは、最高のコンテンポラリーミュージック。ググっとくるアーティストのバイブレーションを、リアルタイムで聴きたい。独断で選んだスムース系の新譜を紹介します。Since 2011。UGASAI
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