« スムースなシングル盤③ | トップページ | Grady Nichols 「Destinations」(2012) »

2012年5月27日 (日)

Michael J. Parlett 「Keep It Movin'」(2012)

サックス奏者マイケル・J・パレットは、キーボード奏者のジェイム・コラーと組んだプロジェクトで、シングルを3作発表している。「Ocean Tide」(2009)、「Blissful」(2010)、「Moment In Time」(2011)。モダンジャズの西海岸ジャズにならって、さしずめ、西海岸スムースジャズといったサウンドで、カラッと明るいサウンドに溶け込むパレットのサックスが壮快な3曲だった。パレットの個人名義で、モータウンサウンドのオマージュのような「Motown Jammin'」(2011)というシングルもリリースしている。このアルバムは、先行した4作の全シングルも含むニューアルバム。

マイケル・パレットという人は、イギリス出身で、プレイヤーとしてのキャリアはかなりベテランだ。80年代から、ロックやポップス系のメジャーアーティストのバックに参加していて、シンプリー・レッド、テイク・ザット、ロイ・エアーズなどの共演をしている。2006年にロサンゼルスに移って、ジェフリー・オズボーン、ランディ・クロフォードといったアーティストと共演、今もロスを拠点に活動している。

前作は2005年の「Waiting on You」というソロデビューアルバムで、なぜだか、そのデビューアルバムのタイトルトラック(ボーカルチューン)が、このアルバムのM-11に(おそらく同じトラック)再録されている。M-10は、ボビー・コールドウェルの「What You Won't Do For Love」をカバーしているのは個人的に「涙」もの。M-8「Captain of Her Heart」は、ダブルというスイス出身バンドの隠れた名曲で、それをボーカル入りでオリジナルに近いカバーをしている。

M-2「Cha Cha Chiwowa」は、マンボのリズムでホーンセクションと吹きまくる面白い曲。M-9 「El Rancho」はラテンジャズ風の曲でフルートを演奏している。アルバム最後のM-12「Misty」は、ジャズスタンダードの有名曲を、ミディアムスローな8ビートで解釈した演奏で、アーバンな雰囲気がとてもかっこいい。この曲のパレットのアドリブを聴くと、ジャズの本流仕込みだというのが分かる、ベストトラックだ。

|

« スムースなシングル盤③ | トップページ | Grady Nichols 「Destinations」(2012) »