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2012年5月19日 (土)

Steve Oliver 「World Citizen」(2012)

Albworldcitizen

スティーブ・オリバーの前作「Global Kiss」(2010)は、ロングランヒットになったアルバムで、表題曲はビルボードのジャズチャートに18週間チャートインしていた。日本ではほとんど話題にならなかったし、今でもスティーブ・オリバーというギタリストもほとんど無名だ。そもそもスムースジャズ系のアーティスト自体が、日本で取り上げられることはないのだが。CDが売れない時代なので、彼の作品も発売されないし、よって作品もラジオでエアプレイされることもない。そういったアーティストでも、今はネットで聴く事が出来るので、いい時代だなと思うが、一方で、日本のポピュラー音楽ジャーナリズムやマスコミから接する音楽は、いつも画一的でリスナーへ選択肢を提供していないということだ。ジャズといえば、50年代や60年代のモダンジャズ信仰が幅を効かせているのは、今のコンテンポラリージャズやミュージックを真面目に発信してくれるマスコミが皆無だからだ。というわけで、このスティーブ・オリバーの新作は、前作以上の期待を受けての作品。この人のギターの、早弾きで流れるようなアドリブパッセージはナチュラルでうっとりしてしまう。この人の楽器は、ギターシンセなので、音色はアレンジできるとしても、ハープの調べのような美しさに魅了される。ちなみに彼の弾くギターは、カルビン・ギターというメーカーで、シンセギターの開発にも協力しているそうだ。全12曲は彼自身による作品で、メロディーラインにラテンやスパニッシュのエキゾチックな雰囲気があるのが特徴だろう。彼はボーカリストでもあり、ちょっとハスキーな声も魅力だ。ニューエイジやスムースジャズだとかジャンル分けは意味が無い。このアルバムは、ただただ「グッドミュージック」なのだ。日本でも聴いてほしいアーティスト。

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