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2013年2月17日 (日)

日本のジャズとラジオとジャズ喫茶「あの頃」を読む三冊

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音楽評論家・相倉久人さん著「至高のジャズ全史」(集英社新書)は、日本のジャズ黎明期を、証人ならではの視点で語る。それはまるで格闘技のように、ジャズと闘うプレイヤーたち。著者の切り口は鋭くナイフのようで、まるでジャズのアドリブ。日本のジャズが、イデオロギーであり、熱狂であった時代。ピーター・バラカンさんの「ラジオのこちら側で」(岩波新書)。ラジオでおなじみのバラカンさんの、日本にやってきて異文化や音楽シーンと関わる半生。DJやラジオに対する思い入れと、音楽の多様性の支持は、Jポップばかりや商業主義への批判で、同感。ぼくもバラカンさんの番組は好きで良く聴くのだけれど、彼の番組でかかる音楽は、他では紹介されないような曲がかかり、開眼することが多い。彼は「音楽にはメジャーもマイナーも存在しない」と言っている、つまり、いい音楽とだめな音楽だけで、売れてるとか売れてないとか、ではないんだよね。音楽をどこで聴くのかも重要な要素。かつて、ジャズ喫茶が重要な場所だったあの頃。シュート・アロー著「東京ジャズメモリー」(文芸社)は、80年代の東京にたくさんあったジャズ喫茶を解説したエッセイ。かなりアナログでディープな解説が面白い。70年代後半から80年代初めに、東京のジャズ喫茶に入り浸っていた人には懐かしいはず。本の最後に語られる、ジャズ喫茶と関係はない、おまけのような、ネイザン・イーストとハンドパワーの逸話は、スムースジャズファンはぜひ読まれたし。

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