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2013年3月17日 (日)

Kris Brownlee 「Sincerely Yours」(2013)

セールス的なねらいだろう、チルアウトなムードのアルバム。チルアウトが、こんなにもてはやされる理由が、個人的にはちょっとよく分からない。アップテンポなダンス系と対極な、ダウンテンポであるけれど、これも実は、ダンス系リスナーがターゲットで、踊りの後には、レイドバックな「冷却」を、ということなのだろう。

スムースジャズのここしばらくのトレンドで、アンビエントなものから、セクシームードのものまであるくらいで、聴くシチュエーションも、ダンスフロアから、ベッドルームまでということなのか。正統派スムースジャズファンとしては、ちょっと、「冷却」過ぎるのは、ひいてしまうだが。

このクリス・ブラウンリーの新作は、さりげない「冷却さ」のムードがなかなかの出来。冷却ムードたっぷりな「Closer」やタイトル曲「Sincerely Yours」は、低音のテナーがセクシーなベストチューン。

全13曲、彼の自作共作でチルアウトなムードの中で、光っているトラックが、ソフトなダンシングナンバーの「Solstice」。ハンドクラップが印象的で踊りだしたくなる。ヴィセント・インガラほど弾けていないし、フィル・デニーをもっとセクシーにした感じがいい。テナーの音色が上品に響いてクールな演奏。

マイナーなエイトビートの「Up Front」も注目のトラック。ゲストのシンディ・ブラッドリーのフリューゲルフォンが出てくると、いきなりテンションが変わって、クリスのテナーもさらに艶っぽく聴こえる。

プロデュースは、マリオン・メドウズの作品を手がけている売れっ子、マイケル・ブローニングという人。シンディ・ブラッドリーの「Unscripted」や、マイケル・リントン「Pure」、マリオン・メドウズの最新作「Whisper」などヒット作を連発している人。クオリティとしては悪いわけない。分かる大人向けのクールなアルバム。

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