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2013年7月17日 (水)

Andrea Razzauti 「Front Street」(2013)

Frontstreet_2

アンドレア・ラザウティは、ギタリストであり、ファイン・ペインティングを描くアーティストでもある。彼のウェッブ・サイトを覗くと、彼の手による作品の数々を見ることができる。細かいモザイク調タッチの風景画で、太陽や海やひまわりが描かれている景色は、どことなく地中海風。彼の音楽のほうも、ペインティングのそんな雰囲気が共通点。ゆったりとしたボッサやブラジルを思わせるリズムやメロディーは心地よくメローだ。実はこのアルバム、彼が以前リリースした、ギタリストとしてのデビュー作である「Painting the Music」(2009)と、おそらく同じ音源で、1曲を除いて曲順を変えたリイシュー、だと思われる。どういった経緯での再発なのかは細かいことは分からないけれど、今作は、彼がウッドワード・アヴェニュー・レコードと契約しての初リリース。マイナーレーベルのこの過去作品に日の目を当てる意図での、今回の再発なのかもしれない。とはいえ、当作品は古さは感じないし、改めてアンドレアの音楽を知るにはベストな内容。プロデュースはポール・ブラウンで、彼ならではコンテンポラリーな作品で、リスナーが安心して聴ける「つぼ」をしっかり押さえたプロダクションだ。ベストチューンは、パティ・オースティンがボーカルで客演しているM2「Not Just Another Love」。客演のサックスは、エラン・トロットマン。アダルト・コンテンポラリーで、メローなバラードメロディーが、何度も聴きたくなる佳作。アンドレアのギターは、ちょっと硬質な感じがして、ギターそのものの音質かもしれないが、もう少しやらかい音質(アール・クルーのような)だと、個人的には最高なんだけれど。前作「Painting the Music」に収録されていた11曲からオミットされたのが2曲で、その他9曲が今作に編集されている。加えて、1曲だけ入っている新録が、M9「We Kissed」。実はこの曲、ジェシーJのアルバム「Hot Sauce」の中の同名曲で、オリジナルはジェシーが唄っているボーカル曲。ジェシーのそのアルバムもプロデューサーは、ポール・ブラウン。というわけで、同曲を、アンドレアのギターとボーカルでカバー。正調なボサノバリズムとギターに、アンドレアのしゃがれた声が、イタリアのちょい悪おやじを思わせて、なかなか味のあるトラックに仕上がっている。ジェシーJのカワイイ系のトラックと比較すると面白いですよ。もっと新録の作品を入れて欲しかったな、次作はぜひ完全新録音のアルバムを出して欲しい。

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