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2013年9月23日 (月)

Patrick Yandall 「Soul Grind」(2013)

Soul

パトリック・ヤンダルの前作「Acoustic Dreamscape」は、アコギ1本のなかなか趣のあるいいアルバムだった。そして、彼の新作は、久しぶりにオーケストレーション・サウンドをバックに彼のギターが堪能できる秀作。彼の自作曲11曲に加えて、カバーを3曲演っている。そのカバー3曲は、マイケル・ジャクソンの名曲M4「Human Nature」に、ラリー・カールトンのM6「Room 335」と、M14「Josie」はスティーリー・ダン。いずれも、コメント不要の名曲で、どちらかといえば「ベタ」な選曲。普通は、これだけビッグな曲をカバーすれば、アルバム中のハイライトになって、その他の曲が埋もれてしまうもの。でも、パトリックのメロディー・メーカーとしての才能は、そんなビッグなカバー曲がある中、自作曲がけっして劣らず、いずれもすばらしい楽曲で、肩を並べている。ギター・プレイヤーとしてのパトリックは、スムーズ・ジャズ系ギタリストでもトップ・クラスだけれど、作曲の才能はもっと注目されてもいい。この新作は、その楽曲の質の高さと、演奏を含めたアレンジの素晴らしさで、ポップ・インストルメンタル・アルバムとしてトップ級。アルバムタイトルや、ジャケ写真のパトリックの風貌からして、80年代初めを回帰するのが今回の作品のテーマなのだろうか。サウンドも、どこか懐かしいファンキー・ビートを感じてしまう。M1「My Lady」やM13「Bump This」は、なんとなくディスコ時代を思わせるビートに、メランコリックなギターリフが、クールな曲。M2「Sould Grind」にしても、ファンキーなチョッパーベースが印象的で、中低音を強調したギターリフがやたらにかっこいい。ミディアム・バラードのM5「Foreever」や、M14「Sir Mango」の、オクターブ奏法のギターや、とりわけ美しいパッセージと爽やかなアレンジは、上質なポップ・チューンとして完成度の高い作品になっている。ゴスペル的なメロディーのM8「Lay Me Down」も、ギターサウンドを際立たせた、シンプルなアレンジが安らぎを感じる佳曲。M10「The Don」は、モータウン・サウンドをオマージュしたような、楽しいメロディーの作品。パトリック・ヤンダルは、もっと評価されていいギタリスト。

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