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2013年12月 2日 (月)

Chuck Loeb 「Silhouette」(2013)

Silhouette

チャック・ローブの新作。 M1からM5までの5曲は、「The Appreciation Band」と名付けられたユニットでの演奏。メンバーは、ミッチェル・フォアマン(キーボード)、ネーザン・イースト(ベース)、ピーター・アースキン(ドラムス)、デビッド・チャールズ(パーカッション)。チャック・ローブとミッチェル・フォアマンは、フュージョン・バンド「メトロ」結成以来の同士。ネーザン・イーストは、フォープレイでの同士、というわけで、気心知れたインタープレイが伝わってくるユニットだ。 タイトル曲M1「Silhouette」は、ウェス・モンゴメリーのCTIサウンドを思わせるハイライト曲。チャックのオクターブ奏法は流れるようなパッセージでセクシー。 M2「Silver Lining」は、ユニゾンを刻むリズムが壮快な曲で、まるで、初期のフォープレイがよみがえったようなビートが嬉しい。ファンキーなサックスは、売れっ子セッション・プレイヤーのデビッド・マン。 M3「Present Sense」は、チャックの、エコーの効いたフェンダーの音色が幻想的で美しい曲。 M4「Appreciation」は、フォアマンのアコースティック・ピアノと、チャックのギターのアドリブ・インター・プレイが聴きものの、コンテンポラリー・ジャズ・チューン。 M5「JT」は、チャック自身がファンだというジェイムス・テイラーへオマージュした曲。ジェイムス・テイラーのボーカルのように、ゆったりとしたリズムに流れるようなメローなメロディーを奏でるサックスが印象的な曲。 M6「Lockdown」は、メンバーが変わって「The Family Band」と名付けたユニットでの演奏。メンバーは、ウィル・リー(ベース)、スティーヴ・ガッド(ドラムス)、オリ・ロックバーガー(ピアノとメロディカ)、ジュリオ・カルマッシ(トランペット)。ウィル・リーとスティーヴ・ガッドのパワフルでタイトなリズム・セクションと、ファンキーなチャックのギターと、トランペットがブルージーで、かっこいい。 M7「Stompin’」は、一転、ブルージーなオルガン・ジャズで、前作「Plain ’n’ Simple」を再びという演奏。それもそのはず、前作同様、オルガンはパット・ビアンチ。それに、アンディー・スニッツァー(サックス)と、「メトロ」での同士であるウォルフガング・ハフナー(ドラムス)が加わった。 そして、恒例の、ローブ・ファミリーが登場する曲が、最後の3曲。M8「Esta Tarde Vi Llover」は、チャックの奥さんカルメン・クエスタが唄うボサノバ。M9「My One and Only Love」は、娘のリジー・ローブが唄うスタンダード。M10「Las Heras」で聴こえるウクレレは、もう1人の娘さんクリスティーナ・ローブの演奏。 このアルバム、M1からM6までの演奏は、コンテンポラリー・ジャズとして、また、チャック自身の作品でも、おそらく最高レベルの作品だ。オールスターといってもいい、客演メンバーも豪華だし、もちろんそれぞれのインタープレイは文句無し。この6曲は、グラミー賞レベルの作品だけど、残念なのは、M8からM10のローブ・ファミリーの作品。前半のビート感覚にあふれたグルーブを断ち切って、アルバムの統一感には不要な感じがする。それはそれで、微笑ましい作品だけれど、まことに残念。日本盤のみボーナス・トラックで、マイルス・デイビスのスタンダード「Four」が入っている。これもオリジナルに入っていないだけあって、ちょっとフツーにフォー・ビートをやってみましたみたいな、軽いのりのトラックで、特にチャック・ローブのキャラクターも感じられない。息抜きのセッションなのかな。やっぱり、おまけ。

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