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2014年4月28日 (月)

Ken Navarro 「Ruby Lane」(2014)

Rubylane

ケン・ナバロは、1990年のデビューから通算20におよぶアルバムを出しているキャリアの長いギタリスト。自己のレーベル、ポジティブ・ミュージック・レコードを率いていて、自己の作品だけでなく、グレッグ・カルーカス、トム・ブラクストンなど他のアーティストの作品もリリースしている。そして、この新作が、自身ソロ21作目の作品。 ナバロのギターは、映像的な演奏で、時に、幻想的であったり、爽やかで、ヒーリング・ムードが漂う。アルペジオやストロークも多用するドラマチックな演奏は、パット・メセニー的と評されることも。そういえば、パット・メセニーのアコースティック・ソロ演奏アルバム「What’s It All About」(2011)がビートルズなどポップス名曲のカバー作品だったように、触発されたかどうかは想像だけれど、ナバロの前作「The Test Of Time」(2012)もアコギ・ソロ演奏の作品で、ビートルズ曲もありのカバー作品だった。この新作は、セルフ・ダビングや、ストリングスと共演もあるが、前作の室内楽的なムードを引き継いで、さらに色彩豊かに進化させた作品と言える。始まりの曲、M1「Can I Make It Last」は、これは珍しい、ボズ・スキャッグズ作品のカバーで、オリジナルはボズの「Moments」(1971)に入っていたインスト曲。M3「Kings and Queens」は、2本ギターの掛け合いに聴こえるが、おそらくワンマン・ダビングだろう。M4「Westbound and Rolling」も、複数のギターが重なるが、これもダビングかな。M7「Higher Groud」(スティーヴィー・ワンダーの曲のカバー)も、ダビングが入るが、ほぼギター1本のソロ演奏。オープンチューニングのようにも聴こえるダイナミックなギターの、ブルースっぽいチョーキングやコードストロークのテクニックに圧倒される。このあたりのギター・テクは、12弦アコギのヴァチュオーゾ、レオ・コッケを想起する、ナバロもコッケの影響受けてるのかな。M9「Fortunate Son」は、彼の過去アルバムの「Labor of Love」(1991)、「Ablaze In Orland」(1998)、でそれぞれ録音している曲で、今回はギター・ソロでの演奏。彼の両親に捧げた曲だそうで、思い入れが伝わってくるハートフルな演奏。M5「When the Spirit Speaks」は、弦楽四重奏との共演した演奏で、中盤のスウィングするギターのジャズ的フレージングが新鮮。いずれの演奏も、室内楽的で、ニュー・エイジ風とも言えるかな、ナバロの私的な心象風景が伝わってくる曲の数々。そんな中で、イチオシは、M8「Ruby Lane」。この曲はリズム・セクションが入った演奏で、都会的なサウンドに、繊細でメランコリックなフレーズが美しい。愛妻との結婚40周年を記念して作った曲だとか。曲別に、今年のスムーズ・ジャズ・ベスト・ソングを選ぶとしたら、この曲は間違いなく入れたい。

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