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2014年6月15日 (日)

Sam Rucker 「Tell You Something」(2014)

サックス奏者、サム・ルカーのデビュー・アルバム。プロデューサーが、ノーマン・コナーズ。ノーマンは、70年代からジャズ、フュージョン、R&B、ソウルの名ドラマーとしてセッションやソロ作品も多数、リジェンドと言ってもいいビッグ・ネーム。ゲストも、ボビー・ライル(kbd)、トム・ブラウン(tp)や、演奏ではなくミキシングをユージ・グルーヴが担当したというから、デビュー作といえ、これは只者ではない。全編、コンテンポラリーなR&Bスタイルのサウンドで固められていて、完成度の高いスウィート・ソウルなアルバムになっている。

共作を含めたサムの自作曲が8曲と、カバーが3曲。カバーのセレクトが、これまた、70年代80年代のしぶーいソウルの名曲で光っている。M4 「You Are My Starship」は、プロデューサーのノーマンの同名ソロ・アルバム(1976)のタイトル曲(作曲とボーカルは、ベース奏者マイケル・ヘンダーソン)のカバー。アコースティック・ピアノはボビー・ライルで、トランペットはトム・ブラウン、だと思うが、いずれもハートフルなプレイが絡むところが秀逸で、ベスト・トラック。

M2「Before I Let Go」は、これも懐かしいソウル・バンド、メイズの1981年の曲(フランキー・ビヴァリーの作品)。M7 「Footsteps In the Dark」は、アイズレー・ブラザースのアルバム「Go For Your Guns」(1977)の中の曲で、ファンク・バラードの名曲。このカバー3曲だけでも、ググッと来てしまうけれど、サムのオリジナルも負けず劣らず秀作揃いだ。スウィート・ソウルなバラードが多いが、M1「Tell You Something」、M11「Love Way To Go」のサックスは特に「沁みる」プレイが聴きもの。

サムのサックスは、丁寧に吹くジェントルな演奏で、熱くならないけれど、パッションを感じる嫌みのないプレイ。ユージ・グルーヴを、もう少しソウルフルにした感じかな。M5「Be Tru 2 Who U R」の、ハスキーなボーカルのような、唄うソプラノ・サックスがこれまたググっとくる。

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