« Tristan 「Full Power」(2014) | トップページ | Tom Braxton 「The Next Chapter」(2014) »

2014年7月 5日 (土)

Jonathan Butler 「Living My Dream」(2014)

Jonathan

南アフリカ出身のジョナサン・バトラーのこの新作は22作目。もう30年近くも前なのか、デビュー作「Introducing Jonathan Butler」(1985)や、ヒット・シングル「Lies」の入った「Jonathan Butler」(1987)などは、印象的な作品だった。アコースティック・ギターのプレイヤーとして、またボーカリストとして、アール・クルーや、ジョージ・ベンソンあたりの名前を挙げられるけれど、ギターもボーカルもオリジナリティ溢れるメジャー・アーティストだ。南アフリカでは7才からステージ・キャリアがあり、いくつかのヒット作品を放つティーン・アイドルだった人で、メジャー・デビュー作からも、長いブランクもなく、ほぼコンスタントにアルバムをリリースしている。最近は、ゴスペルや、クリスチャン・ポップス、ホリデイ・アルバムといったボーカル作品が続いて、ボーカリストに比重を置いている活動のようだった。そろそろ、彼のコンテンポラリーな、ギター・プレイが聴きたいなあ、と期待していた。この作品は、11曲中、6曲がインスト作品で、いずれも、コンテンポラリーな曲想で、これを待っていたリスナーは満足のいく秀作。ジョナサンのギターも、テクニックより、情緒豊で、円熟を感じる演奏が素晴らしい。M3「Be Still」は、ジョージ・デュークとの共作のバラード曲で、ジョージのピアノに、ジョナサンのギターもハートフルで、美しい。ベースはマーカス・ミラー。ジョージ・デュークとの共演はこの一曲だけだけど、大満足のベスト・ソング。M10「Sweet Serenade」も、ミディアム・バラードで、丁寧にシングル・トーンを紡ぐギターは、何とも沁みてくる味わい。M1「African Breeze」は、軽快なラテン・ポップ・チューンで、もともとは、映画「ナイルの宝石(主演:マイケル・ダグラス)」(1985)のためにジョナサンが作った曲。オリジナル・トラックは、フュー・マセケラのトランペットと、ジョナサンのギターが絡むポップな演奏。そのサントラ盤は廃盤のようだが、iTunesでもフュー・マセケラのベスト盤で聴くことができる。さて、他のボーカル曲は、この人の歌い方の特徴、ソウルフルで、ゴスペル・テイストの、パッションを感じる曲が集まっている。M2「Living My Dream」は、シブい唄声と、ジョージ・ベンソン張りのギターとユニゾン・スキャットを披露する秀作。実の娘のJodie Butlerが、コーラスやデュエットでも参加していて、M9「All About Love」は、そのJodieの作品で、コンテンポラリーで美しいバラード曲。今度は、ギタリストとして、インストのフル・アルバムを作って欲しいなあ。

« Tristan 「Full Power」(2014) | トップページ | Tom Braxton 「The Next Chapter」(2014) »

ギター」カテゴリの記事

About This Blog

  • スムーズジャズは、最高のコンテンポラリーミュージック。ググっとくるアーティストのバイブレーションを、リアルタイムで聴きたい。独断で選んだ新譜を中心に紹介します。
    番外編は、ミュージック本の紹介など。

    Since 2011 by UGASAI