« Tom Braxton 「The Next Chapter」(2014) | トップページ | Greg Manning 「Dance With You」(2014) »

2014年7月13日 (日)

Rick Braun 「Can You Feel It」(2014)

Canyoufeelit

リック・ブラウンの新作は、待望の、ビート全開、今年ベスト級の「傑作」。リック・ブラウンは、20年超のキャリアを持つ、スムーズ・ジャズ界ではビック・ネームのトランペッター。ソロ以外にも、他アーティストとのプロジェクトやゲスト演奏も多いが、去年はカーク・ウェイラムとノーマン・ブラウンと組んだグループBWBの10年振りの新作アルバム「Human Nature」が話題だった。でも、ソロとしては、近年の作品「Sings With Strings」(2011)は、ジャズ・スタンダードを歌い上げたボーカリストとしての作品で、「Swingin’ In The Snow」(2012)も、クリスマス・ソングを唄い上げる作品だった。トランぺッターで、シンガーと言えば、ルイ・アームストロングに、チェット・ベイカー。リックも、まさかスタンダード・ジャズ・シンガーの方向に行っちゃうのかなと、心配してました。でもこの新作、やっぱり、これでしょう。突き抜けたり、泣かせてもくれるペット・サウンドがたまらない。白眉は、M1「Can You Feel It」と、M5「Get Up And Dance」。「Can You Feel It」は、ディスコ・リズムにホーン・セクションが乗って、リックのペットが飛び跳ねるビート・チューン。「Get Up And Dance」は、アーバンなポップ・メロディーを、ゲストのデイブ・コーズのサックスと、リックのユニゾンがしびれる。アル・グリーンの曲をカバーしたM3「Take Me to The River」もググッと来ます。エリオット・ヤミンのソウルフルなボーカルもクールだし、ゲストはユージ・グルーブで、リックのペットとユージのサックスのチェイスがブルージーでたまらない、けれど、フェイド・アウトするのは酷でしょう。メローなリックのペット・サウンドも、この人の魅力。そんなメローでジェントルな音色に酔えるのは、M4「Mallorca」と、M8「Silk」。この2曲は、リックの自作曲で、メロディー・メーカーとしての才能も素晴らしい。ジェフ・ローバーをゲストに迎えての、M7「Delta」と、M9「Radar」は、聴いたとたんに納得のローバー流フュージョンで、リックのペットは風を切るごとく疾走する。ファンキーなビート・ミュージックに、アーバンなポップ・メロディーが詰まった作品は、全11曲例外なくワクワクさせてくれる。リックいわく、昔のCTIサウンドが好みだそう。ボブ・ジェイムスや、デオダート、あの頃のフュージョン・サウンドにはワクワクしたっけ。リックのこの作品、あの頃のエネルギーに通じて、ガツン。YouTubeにアップされているスタジオ・ライブ版「Get Up And Dance」は必見(必聴)。アルバムのデイブ・コーズに替わって、ユージ・グルーブが共演している。終盤のリックとユージのチェイス・プレイは、アルバムのデイブ版よりパワフルな演奏。エリオット・ヤミンがボーカルで参加する「Take Me to The River」も、フェイド・アウトしない、熱いパフォーマンスが必見です。

« Tom Braxton 「The Next Chapter」(2014) | トップページ | Greg Manning 「Dance With You」(2014) »

トランペット」カテゴリの記事

About This Blog

  • スムーズジャズは、最高のコンテンポラリーミュージック。ググっとくるアーティストのバイブレーションを、リアルタイムで聴きたい。独断で選んだスムース系の新譜を紹介します。Since 2011。UGASAI
2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

2015 Top Recommend (click)

  • Bob Boldwin「MelloWonder」
  • Brian Simpson 「Out of a Dream」
  • Jonathan Fritzen 「Fritzenized」

2014 Top Recommend (click )

  • Greg Manning 「Dance With You」
  • Rick Braun 「Can You Feel It」
  • Michael Lington 「Soul Appeal」
  • Ed Barker 「Simple Truth」

2013 Top Recommend (click)

  • Jeff Golub 「Train Keeps a Rolling」
  • Oli Silk 「Razor Sharp Brit」
  • Patrick Yandall 「Soul Grind」
  • Boney James 「The Beat」

2012 Top Recommend (click)

  • Euge Groove 「House of Groove」
  • Paul Brown 「The Funky Joint」
  • Chris Standring 「Electric Wonderland」
  • Vincent Ingala 「Can't Stop Now」
  • Phil Denny 「Crossover」