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2014年11月 9日 (日)

Till Brönner 「The Movie Album」(2014)

Movie

ドイツのトランペット奏者、ティル・ブレナーは、90年代から活躍するジャズ界のスター・プレイヤー。活躍は、ストレート・ジャズに留まらず、フュージョン、ポップス、映画音楽、などジャンルをこなすマルチ・アーティスト。ソフトな歌声で歌も歌うし、チェット・ベイカーに捧げたアルバム「Chattin With Chet」(2000)もあるので、「チェット・ベイカーの再来」とも言われる。それに、なんたって、イケメンなところは、クリス・ボッティか、ティル・ブレナー。そんなブレナーの新作は、映画音楽集。ストリングスをバックにした映画音楽のテーマ曲集とは、ありがちな、スター・プレイヤーの優等生的企画かなと。聴いてみたら、そんな先入観を裏切る素晴らしい作品。ブレナーと共同プロデュースは、チャック・ローブ。ストリングスのアレンジメントは、クリス・ウォルデン。この2人のキー・パーソンが作ったサウンドは、ちょっと聴いたらイージー・リスリング風だけど、聴き込んだら細部が輝く音は感動もの。ブレナーのちょっとかすれたトランペットも、まるで歌声のようにハートに響いてヒューマンだし、垣間見せる短いジャズ・パッセージさえ、トランペッターとしての懐の深さを見せて、そこらのプレイヤーとは格の違いを感じる。ハイライトは、ドイツ・シンフォニー・オーケストラを配した5曲、M1「When You Wish Upon a Star」、M4「Love Theme From Cinema Paradiso」、M6「Il Postino」、M9「Forebidden Colours」(戦場のメリークリスマス)、M13「My Heart Will Go On」。ゴージャスなストリングスと、沁みるようなブレナーのトランペットのブレンドが上質な音世界。ボーカルものもあって、M3「Stand By Me」は、今や大注目のジャズ・シンガー、グレゴリー・ポーターが歌ったトラックで必聴のバージョン。歌もトランペットも、巧者の作る贅沢なミュージック。M8「Moon River」は、チャック・ローブの実娘のリジー・クエスタの歌。M5「Raindorops Keep Falling On My Head」は、ブレナー本人の歌。歌モノでも、「歌伴」に廻って歌を引き立たせるブレナーのトランペット演奏もさすが。時々、聞き返したいエバーグリーンな秀作。

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