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2014年12月 7日 (日)

Eric Darius 「Retro Forward」(2014)

サックス奏者エリック・ダリウスは、スムーズ・ジャズ界の若きスター。両親もミュージシャンという一家で育ち、17歳でデビュー・アルバムを出して、その後4枚のアルバムをリリース。サックスに加えて、作編曲、ボーカルをこなし、プリンス、ジョージ・ベンソン、ウィントン・マルサリス、などビッグ・アーティストと共演している。ルックスもイケメンだから、俳優として幾つかのTVドラマにも出たことがあるらしい。

6作目となる新作が、この「Retro Forward」。ユージ・グルーヴも属するシャナキー・レーベルからのリリースで、メジャー級プロダクションだから、サウンドはリッチでトップ級のクオリティ。プロデューサーとしてサポートしたのが、ベビー・フェイスやビヨンセ、ジャネット・ジャクソンを手掛けたアントニオ・ディクソンと、ボーイズ・トゥ・メンを手掛けているブルートゥース、の2人で、ゴージャスなコンテンポラリー・ポップの作品に作り上げた。インスト中心だけれど、ダリウスのサックスは、一級のボーカリストに匹敵する強力な表現力が魅力。

M1「All Around The World」は、ポップス・ヒット・チャートを上がりそうな佳曲で、クリアーで開放感のあるサックスと、ディープなビートが交差するオーケストレーションにゾクゾクする。アルバム・タイトルのM2「Retro Forward」から、M4「Back To You」、M5「Broke Down」へと、ダンシング・ビートの連続で、ヒップにスウィングするダリウスのサックスが圧巻。M10「Forever Yours」は、バラード曲で、ソプラノで超美フレージングを聴かせてくれる。2004年のアルバム「Night on the Town」以来だという、ダリウスのボーカルにも注目。M3「Can’t Get Enought of Your Love」は、バリー・ホワイトのバラード曲で、女性シンガーのテリー・デクスターとデュエットしたカバー演奏。ダリウスのちょっと中性的な唄い方が、なかなかで、唄の才能も非凡ときてる。唄以上に、ダリウスのサックスは雄弁に聴こえるのだけれど、そこが魅力かな。

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