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2015年5月17日 (日)

Boney James 「Futuresoul」(2015)

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ボニー・ジェイムスの新作。前作「The Beat」のアタックなビート感を除いて、スローもしくはミディアム・テンポの曲を並べた、落ち着いたムードの作品。そもそも、この人のサックスは、洗練された「色気」のあるところが魅力で、この新作では、そんな彼のサックス・フレージングがたっぷり堪能できる。バラードな曲想が多いから、地味な印象はある作品だけれど、彼のサックスを愛してやまないファンとしては珠玉の演奏が並んだ、聴けば聴くほど愛着の深まる作品。参加アーティストは、ロビン・シックのレコーディングに参加していたJarius Mozee、カニエ・ウェストと共演して注目されたシンガーのドゥウェレ、R&Bバンドのミント・コンディションのリーダーでありボーカルのストークリー・ウィリアムズ、といった面子。どちらかというと、ネオ・ソウルというか、ちょっとプログレなR&B/ソウルのアーティスト。アルバム・タイトルが表しているのか、新しいソウル・ミュージックへのボニー・ジェイムスなりの解釈なのかもしれない。それでも、メローな音色のサックスと、クールなムードに終始するグルーヴは、この人ならではのもの。M1「Drumline」は、しっとりしたジェイムスのテナーがしぶい、ベスト・トラック。M9「Futuresoul」は、ドゥウェレがキーボードで参加した曲。スローテンポで、さらに際立つジェイムスのテーナーがクール。M2「Vinyl」は、80年代のスウィート・ソウルを思わせる胸キュンバラード。同様に、スウィート・ソウルなバラードM4「Watchu Gon’Do About It?」では、アルトを吹いていて、テナーに比べてメローの度合いがアップする色気のサックスがニクい。M10「Far from Home」は、コンテンポラリー・ジャズの色彩濃いバラード。ティム・カーモンのアコースティック・ピアノに、マーキス・ヒルのトランペット、両者のクールな客演にも注目。どことなく、マイルスの「カインド・オヴ・ブルー」を思わせるリリカルなムードのセッション。前作に入っていた「Batucada」のようなポップス性の曲はないけれど、ボニー・ジェイムスの「未来のソウル」を堪能できる、「今」のスムーズ・ジャズを代表するベスト作品。

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