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2016年4月17日 (日)

Thierry Condor 「So Close」(2016)

ティエリー・コンドルの新作は、前作「Stuff Like That」の続編と言ってもいい、もろに、80年代の西海岸サウンドの秀作。前作でも感激したけれど、コンドルの中性的なボーカルといい、懐かしいサウンドといい、AORファンなら歓喜するに違いない。幾つかのカバー曲では、TOTOやシカゴなど、あの頃のAORサウンドを思い起こす懐かしさはもちろん。それ以上に、何とも新しさを感じるグッド・ミュージック。前作同様、プロデュースはウーズ・ウィーゼンダンガーで、この作品のサウンド・クオリティの高さは、彼によるもの。コンドルともに、スイスで活動していて、この作品が作られたというのも興味深い。

M1「Heart to Heart」は、おなじみケニー・ロギンスのヒット曲。これぞAORのクラシックと言っていい名曲。コンドルの爽快な歌声がかっこいい。M3「Deeper Than The Night」は、オリビア・ニュートン・ジョンが歌った邦題「愛の炎」。コンドルが歌えば、最高にキャッチーなAORチューン。フュージョンファンには懐かしい、聴いたらすぐに分かるサックス奏者のトム・スコットの演奏が聴けるのも涙もの。

M8「So Close」は、ディズニー映画「Enchanted(魔法にかけられて)」の挿入歌のカバー。コンドルの魅力的なボーカルと、TOTOを彷彿とするサウンドが最高。M9「Music Prayer For Peace」は、オリジナルはアーニー・ワッツの曲で、クインシー・ジョーンズがプロデュースしたアルバム「Musican」(1985)に入っているフュージョンの名曲。オリジナルのボーカルはフィル・ペリーだった。コンドルのカバー・バージョンは、彼のボーカルに加えて、Gサックスのサックス客演がかっこいい必聴曲。その他、オリジナルらしい、M3「Love Will Rise and Fall」、M6「Hard To Say Goodbye」にしても、まるでAORのクラシック曲のようだ。

収録曲12曲(1曲はバージョン違い)、すべての曲を聴けば、コンドルのボーカルと、AORの色褪せない魅力に感激するすばらしい作品。

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