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2016年9月 4日 (日)

Paul Jackson, Jr. 「Stories from Stompin' Willie」(2016)

Stompin

セッション・ギタリストとして、数々のビック・アーティストと共演している、ポール・ジャクソン・ジュニア。ソロ・アルバムは、1988年のデビュー作品「I Came To Play」を含めて7枚をリリースしている。この新作は、前作「Lay It Back」(2009)から、7年を空けての、久しぶりの作品。全編にフュージョンのバイブレーションが炸裂する傑作。彼のギターはもちろん、リズム陣や客演プレイヤーの演奏が、縦横無尽に交錯して生み出す緊張感は、まるでフュージョン・バトル。M3「B.F.A.M.(Brothers From Another Mother)」は、アルバム中のハイライト曲。ポップなメロディーは、ブライアン・カルバートソンとの共作。ビルボードのSmooth Jazz Songsチャートでも上位にランクインして、ただ今ヒット中。ポールのオクターブ奏法と、マイケル・リントンのファンキーなサックスは思い切りクール。M1「SaSsAY」も、コーラスを交えたヒット性のポップ・チューン。わくわくするようなポールのギター・フレージングは、やっぱり最高。M6「L.A.Express Yourself」は、サックス奏者トム・スコットがゲスト。そうです、70年代のフュージョンバンド「トム・スコットとL.A.エクスプレス」へのオマージュ。タイトルに偽りなし、これぞフュージョンというビートが最高。M2「Down The Road」、M4「Ocean Explorer」、M5「Jazz Police」は、いずれも、ジェフ・ローバーとポールの共作で、演奏もジェフ・ローバーが参加。まるで、「ジェフ・ローバー・フュージョン」に、ポールが参加して、パワーアップしたような演奏。後半の4曲は、ジョージ・デュークをオマージュした、「The Dukey Suite」と名付けられたセクション。M7「Geneva」は、ジョージ・デュークの「Snapshot」(1992)収録曲で、オリジナルにはポールも参加していた。M8「Hip Pockets」は、ビリー・コブハムとジョージ・デュークのバンドのライブ盤「Live On Tour in Europe」(1976)からの曲で、ビリー・コブハムのペンによるもの。オリジナルのギターは、ジョン・スコフィールドだった。このカバーは、文字通りヒップで超ファンクなバンド演奏。ベース奏者アレックス・アルのチョッパーも刺激的だし、ポールのギターの前衛的なインプロビゼーションが、意外だけれど、これが爽快。M9「That’s What She Said」は、ジョージのソロ作品「I love the blues, she heard me cry」(1975)の収録曲。オリジナル演奏に参加していた、ドラマーのレオン・チャンクラーと、ポールとはデビューからの親交というキーボード奏者パトリース・ラッシェンが参加した演奏。アルバム・タイトルの「ストンピン・ウィリー」とは、ジョージ・デュークが、ポール・ジャクソン・ジュニアに名付けた「あだ名」だそうである。

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