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2017年7月の記事

2017年7月29日 (土)

Julian Vaughn 「Bona Fide」(2017)

Bonafide

スムーズジャズのベーシストと言えば、若くして亡くなったウェイマン・ティスデイルが忘れられない。元NBAプレイヤーで、2mの巨漢、左利きのベーシスト。ベースとはいえ、ギター顔負けにファンキーなメロディを弾きまくるその奏法とフレージングは今もエバーグリーン。そのティスデイルを彷彿とする、ベース奏者ジュリアン・ヴァーンの、4作目となる新作。ジュリアンも身長が6.7フィートつまり2mあるという。ジュリアンも、ギターのようにベースを演奏する。彼の演奏ビデオなど見ると、使っているベースは、5弦ベースで、ピッコロ・ベースとも呼ばれる多弦ベース楽器。これも、ウェイマン・ティスデイルのスタイルと同じ。ちなみに、ピッコロ・ベースはロン・カーターが発明したらしい。4弦、多弦、エレキ、ウッドに関わらず、ベースをギターのように奏でるスタイルの技巧派の巨匠はブライアン・ブロンバーグだろう。さて、ジュリアンの新作は、旧作にも増して、彼のベースがギターのように縦横無尽に活躍する秀作。カバーを含む全11曲、いずれもハズレなしの佳作揃い。特に、ゲストの複数サックス・プレイヤーとのコラボが興味深い演奏が並んでいる。 M1「Bona Fide」は、キャッチーなベスト・トラックで、サックスはスティーヴ・コール。M2「Going Out」のサックスは、エラン・トロットマン。M3「If I Could」のゲストは、キーボード奏者ニコラス・コール。M4「18th & Vine」は、リン・ラウントゥリーのトランペットがゲストで、2人の応酬が必聴のトラック。M5「Joy」のサックスはマーカス・アンダーソン。M6「All I Do Is Think of You」は、ジャクソン・ファイブのカバーで、ボーカルはアンソニー・サウンダース。M7「Breeze」のサックスはレブロンで、スウィート・ソウルなムードにグッと来ます。M8「Remember the Time」は、マイケル・ジャクソンのカバーで、ベースがグイグイ引っ張るファンク・グルーヴがたまらない。今年のベスト・クラスの1枚。

2017年7月17日 (月)

Jackiem Joyner 「Main Street Beat」(2017)

Joyner

ジャッキーム・ジョイナーは、レコードキャリア10年のサックス奏者。スムーズジャズファンなら、追いかけておきたい旬なアーティストの1人。デビュー作品「BabySoul」(2007)から、数えて6作目の新作は、自己ベストで、完成度の高い作品。ファンキーで、かつ唄うようなフレージングの音色が、この人の持ち味。洗練されたサウンドや、キャッチーな自作曲も秀逸で、全曲が非の打ち所がない都会的なビートに溢れた秀作。普段のバンド・メンバーという、ダリル・ウィリアムズ(ベース)、カイル・ボールデン(ギター)、カーネル・ハーレル(キーボード)、レイモンド・ジョンソン(ドラムス)ら、フレッシュなアーティストのアンサンブルも聴きもの。M1「Main Street」は、オーバーダビングのサックスがパワー・サウンドを作り上げて、リピート間違いなしのハイライト曲。M6「Southside Boulevard」や、M11「Get Down Street」は、いずれも疾走するファンク・ビートのサックスとリズム隊がガツンと来る演奏。M10「Don’t Make Her Wait」、M7「That Good Thing」は、打ち込みサウンドをバックに、ソプラノを吹く美メロの2曲。カバーも2曲、M8「Treasure」はブルーノ・マース、M3「Can’t Stop The Feeling」はジャスティン・ティンバーレイク。いずれも記憶に新しいヒット・チューンだけれど、オリジナルに負けないスケールが伝わるインスト演奏。今年のベスト級、イチオシの作品。ところで、ジョイナーは、去年小説家としてもデビュー。作品名は「Zarya: Cydnus Final Hope」という、SF作品。Zaryaという主人公の少女が、住む惑星の危機を救う、という内容のようだ。興味ある方はぜひ読んでみたら如何かな。

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  • スムーズジャズは、最高のコンテンポラリーミュージック。ググっとくるアーティストのバイブレーションを、リアルタイムで聴きたい。独断で選んだスムース系の新譜を紹介します。Since 2011。UGASAI
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