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2017年9月の記事

2017年9月17日 (日)

Michael J Thomas 「Driven」(2017)

Driven

サックス奏者マイケル J トーマスは、「City Beat」(2010)でデビュー。スマッシュ・ヒットしたシングル「I Think About Amy」(2011)以降は録音作品は出ていなかったので、この新作は久しぶり。新作は、彼自身のボーカルを披露する M1「My Love」で始まる。AOR的と言っていいメロディーはどこか懐かしいし、彼の中性的な歌声は、かのマイケル・ジャクソンを彷彿として、とても新鮮。11曲のアルバム中、ボーカル曲は4曲入っていて、彼のボーカル曲がこのアルバムのハイライト。残りのボーカル曲3曲、M5「Girls Got Moves」はファンキーなノリがかっこいいし、M8「Say Goodbye」は包容力が伝わるバラードで、M10「Driven」はワイルドなポップ・チューン、といずれもマイケル・ジャクソンを繊細にした歌声が印象的でキャッチーな佳曲揃い。でも、やはりサックス奏者としてのトーマスの魅力が伝わるインスト曲にも注目。M2「Baby Coffee」はブラス・セクションをバックに、ポップなメロディーを奏でるシルキーな音色のサックスに魅了される曲。M4「You Know You Got This」は、AOR的なメロディーが懐かく、でも都会的なビートがアガる曲。M9「Never Gonna Leave You」は、セクシーな音色のサックスが主役のスロウ・テンポのジャージーなトラック。どちらも魅力的な、自身のボーカルとサックスを駆使した、上質なポップ・アルバムと言ってもいい、ユニークでベスト級の秀作。

2017年9月 3日 (日)

Jonathan Fritzén 「Ballads」(2017)

Ballads

ジョナサン・フリッツェンの新作は「バラッド」と名付けられた、文字通りスロウなムードのフルアルバム。前作「Fritzenized」(2015)までの5作品は、ビートに乗ってシンプルでアタックなシングル・トーンのピアノ、ポップなメロディーがスウィングするサウンド、そういうところが彼の真骨頂だったので、静謐なサウンドに貫かれたこの新作は意欲作だ。全12曲は彼の自作曲で、メロディーは牧歌的で、ピアノを固めるサウンドは映画のサントラを思わせるように映像的だ。ほとんどの曲は、フリッツェンのピアノとシンセに加えて、ギターの客演と、シンプルなサウンド。8曲をサポートするギタリストは、アレックス・クラウンという人で、この人は、フリッツェンと同郷のストックホルム時代の友人だそう。M2「Today」は、そんなクラウンのギターが活躍する曲で、アルバムの中でも比較的ワイルドなトラック。M4「Let It Go」も、クラウンが客演した、切ないメロディーの上質なポップ・チューンの白眉なトラック。M3「The Fiddler」は、牧歌的でフォーキーなメロディーがヒーリング・ムードいっぱい、ゲストのバイオリンは、ピート・プロジェクトのピーター・フェレンツ。M8「Countryside」は、視界が広がるような大らかな曲調のピアノが美しい。最後のコーダに聴かせてくれるアタックのあるビートの繰り返しは、都会的で、フェードアウトするのが残念。M7「Sahara」では、実母のカタリーナ・フリッツェンがフルートで客演して、親子共演のトラック。最後のM12「Rainbows」は、ピアノ・ソロの小品だけれど、フリッツェンならではのメロディーが余韻を残して美しい。聴き込むほどに、フリッツェンのピアノ世界に浸れる秀作。

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  • スムーズジャズは、最高のコンテンポラリーミュージック。ググっとくるアーティストのバイブレーションを、リアルタイムで聴きたい。独断で選んだスムース系の新譜を紹介します。Since 2011。UGASAI
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