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2017年10月の記事

2017年10月21日 (土)

The JT Project 「Another Chance」(2017)

Anotherchance

ザ・JT・プロジェクトは、トッド・シフリン(サックス)とジェイコブ・ウェッブ(キーボード)の2人によるユニット。トリッピン・リズム・レコードからの1作目「Moments of Change」(2016)は、新しいスムーズ・ジャズのスターを予感させる充実した傑作だった。この新作も、全15曲のボリュームで、前作以上に2人の力量に圧倒される力作だ。冒頭を飾る、M1「Another Chance」や、M2「Give Me the Heat」は、前作の方向性を踏まえた、キャッチーなビートのポップな、とびきりのスムーズジャズ曲。この辺りが、このユニットの代名詞で、M6「Open Your Eyes」、M10「Breath」、M11「Louisa」、M14「Pure Intentions」の各曲も、疾走するグルーヴがたまらない、JTプロジェクトらしい、ぐっとくるスムーズジャズ曲。一方で、技巧的なジャズ・パフォーマンスもこのユニットの特色。コンテンポラリー・ジャズのM4「Segue」は白眉な演奏で、この曲と、M9「Sunlight」の、シフリンの熱のこもったサックスのインプロビゼーションは必聴。ちなみに、この作品の演奏メンバーに、ランダル・ヘイウッド(トランペット)、エイプリル・メイ・ウェッブ(ボーカル)という人が参加しているのだが、この2人は、「Sounds Of A&R(略してS.O.A.R.)」というジャズ・ユニットを組んでいる2人。このS.O.A.R.も、JTプロジェクトと同じトリッピン・リズム・レコードから「Let’s Stay Forever」というアルバムが出ていて、そちらにはJTプロジェクトが客演している、という関係。女性ボーカルの、エイプリル・メイ・ウェッブという人、JTプロジェクトのジェイコブ・ウェッブと、ファミリー・ネームが同じだから、兄妹?姉弟?なのかな。

2017年10月 7日 (土)

Tim Bowman 「Into the Blue」(2017)

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ティム・ボウマンはデトロイト出身のギタリスト。20年以上のキャリアを有する、スムーズジャズ界の重鎮ギタリストの一人。彼の実姉ヴィッキーは、ゴルペル界の名門ワイナンス・ファミリーのマービン・ワイナンスに嫁いだスター歌手。ボウマンも一時期ワイナンズにギター奏者として参加していた。ワイナンズを離れた後、「Love, Joy, Peace」(1996)でソロ・デビュー、その後4作品のアルバムをリリース。この新作「Into the Blue」は9年ぶり、久々の6作目のフル・アルバム。先行してシングル発表していた、M1「City Lights」、M14「Seaside Drive」の2曲や、ギターソロの小品3曲を含む、全15曲。先行シングルの2曲は、ボウマンらしい、キャッチーな都会的なサウンドに、ロマンティックなギターの音色が印象的なハイライト曲。ガットギターを奏でる3曲が光っている。M3「Into the Blue」、M5「Tan Hermosa(So Beautiful)」、M10「Love Forever More」、はいずれもメランコリーな美メロディーを、暖かみのあるガットギターで奏でて美しい。一方ソウルフルな曲もこの人らしい。M13「You Are」は、エラン・トロットマンが客演したスウィート・ソウル。M2「All I Need Is Love」は、メロウ・ソウルな歌もので、ボーカルは、R&Bグループのミント・コンディションのリード・シンガー、ストークリー・ウィリアムズ。ストークリーのボーカルも、ボウマンのギターも、泣きのメロウ節の佳曲。小品3曲も、それぞれわずか1分足らずだけれど、染みるギターにグッと来ます。今度は、ソロでフルアルバムが聴きたいなあ。

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