« Christopher Cross 「Take Me As I Am」(2017) | トップページ | 『What Is It All But Luminous』Art Garfunkel 著(2017) »

2018年1月27日 (土)

Walter Beasley 「The Best of Walter Beasley: The Affable Years, Vol.1」(2018)

Affable

サックス奏者ウォルター・ビーズリーは、30年のキャリアを有する、20枚以上のソロ作品を出しているスムーズジャズ界有数のプレイヤーである。サックスのみならず、シンガーでもあり、バークリー音楽大学でプロフェッサーも務める教育者でもある。彼のスタイルは、メロウでチルアウトなR&Bテイストのサウンドに、クールな音色のサックスが特徴。グローバー・ワシントン・ジュニアのフォロワーとして形容されることが多いけれど、ポスト・グローバーとして90年代の初期作品から、今につながるスムーズジャズのスタイルを作り上げたアーティストだ。新作はベスト集で、自身のレコード・レーベル「Affable」からの近年作品を中心にセレクトされている。全11曲の内、(おそらく)新曲1曲と、残りの10曲は、過去の6枚のアルバムからセレクトという構成。 新曲は、M8「Late Night Lover」で、R&Bシンガー、ラヒーム・デヴォーンのボーカルをフューチャーしたソウル・ナンバー。ビーズリーのサックスは、歌伴に徹して目立たないけれど、しぶーいフレージングがかっこいい。

2003年のアルバム「Go with the Flow」からは、アルバムタイトル曲のM3「Go with the Flow」を収録。セレクト曲の中では一番古いトラックだけれど、クールなサックスとサウンドは違和感が無い。

2007年の「Ready for Love」からは、2曲で、M7「La Nina」と、「Be Thankful」。 「Be Thankful」は、ビーズリーのボーカルが冴えるカバー曲。オリジナル曲は「Be Thankful For What You've Got」という曲で、フィリー系ソウル・シンガーのウィリアム・デボーンのデビュー曲であり、1974年のヒット曲。ビーズリーのボーカルが、ソウルフルでしぶーい歌声。2010年のライブ・アルバム「In the Groove」でも、演っていたお気に入りの曲のようだ。ちなみに、イギリスの女性歌手ルーマーも、「Love Is the Answer」(2015)でカバーしていた曲で、ルーマーの歌声で洗練されたバージョンだった。スウィートソウルの隠れた名曲かな。

2009年のアルバム「Free You Mind」からは、M1「Barack's Groove」、とM11「She Can't Help It」の2曲。ちなみに、「Barack's Groove」のバラクとは、オバマ前大統領のファースト・ネームで、文字通りオバマ前大統領に捧げたオリジナル曲。この曲を冒頭に持ってきたのは、反トランプ大統領という主張かなと想像してしまうね。

2010年「Backatcha」からは、3曲で、M2「Lovely Day」、M4「Expressway」、とM6「Ellie's Theme」。「Lovely Day」は、ビル・ウィザースの有名曲のカバー。 2015年の「I'm Back」(2015)からは、M9「Skip to My Lew」。最近作のアルバム「Blackstreams」(2017)からは、M5「Come on Over」。

ウォルター・ビーズリーの業績を把握するには最適な作品集。スムーズジャズを語るには、押さえておきたいアーティストだ。第1集となっているので、続編が出るのだろう。

« Christopher Cross 「Take Me As I Am」(2017) | トップページ | 『What Is It All But Luminous』Art Garfunkel 著(2017) »

サックス」カテゴリの記事

About This Blog

  • スムーズジャズは、最高のコンテンポラリーミュージック。ググっとくるアーティストのバイブレーションを、リアルタイムで聴きたい。独断で選んだスムース系の新譜を紹介します。Since 2011。UGASAI
2018年12月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

2015 Top Recommend (click)

  • Bob Boldwin「MelloWonder」
  • Brian Simpson 「Out of a Dream」
  • Jonathan Fritzen 「Fritzenized」

2014 Top Recommend (click )

  • Greg Manning 「Dance With You」
  • Rick Braun 「Can You Feel It」
  • Michael Lington 「Soul Appeal」
  • Ed Barker 「Simple Truth」

2013 Top Recommend (click)

  • Jeff Golub 「Train Keeps a Rolling」
  • Oli Silk 「Razor Sharp Brit」
  • Patrick Yandall 「Soul Grind」
  • Boney James 「The Beat」

2012 Top Recommend (click)

  • Euge Groove 「House of Groove」
  • Paul Brown 「The Funky Joint」
  • Chris Standring 「Electric Wonderland」
  • Vincent Ingala 「Can't Stop Now」
  • Phil Denny 「Crossover」