« Jay Soto 「On The Verge」(2018) | トップページ | Michael Franks 「The Music In My Head」(2018)と、マイケル作品のカバー集 »

2018年6月 3日 (日)

Vincent Ingala 「Personal Touch」(2018)

Personal_touch

スムーズジャズ界の若きスター、ヴィンセント・インガラの待望の新作。10代でデビュー以来、3枚のソロ作品は、新作ごとに成長著しい内容は、目(いや耳だな)を見張るアーティストだ。前作「Coast to Coast」(2015)の洗練されたサウンドは、もうメジャー級のクオリティだったし、その前後に、グレッグ・カルーカスピーター・ホワイトローマン・ストリート、といったトップ級アーティストからゲスト参加に引っ張りだこなことも大きな評価を受けている証だろう。さて、新作は全10曲、ゲストは無しの、サックス、キーボード、ギター、ドラムス、ボーカルなど、全ての演奏を彼一人で作り上げた作品。2曲のカバーを除く全曲も彼のペンによるものだし、プロデュースはもちろん、ミックスまで手がけて、サックス奏者に止まらないマルチ・アーティストの力量を発揮した秀作。M1「Personal Touch」は、キャッチーなポップ・メロディーと、艶っぽさが出てきたサックスのフレージングが白眉なベスト・チューン。M2「My Kind of Day」も、負けず劣らずのキャッチーなポップ・チューン。この曲での、ソプラノ・サックスもリリカルなフレージングを聴かせてくれる。M5「I Think I'm Falling in Love (With You)」では、さりげなくボーカルも披露している。M7「Feng Sway」は、彼のギター演奏が主役のトラック。ニルスを思わせるギター・テクに注目。M9「Snap, Crackle, Pop」のホーン・セクションをバックに、サックスがシャッフルするグルーヴはかっこいい。M4「Dream Girl」は、チル・ムードな曲で、彼のピアノ演奏が主役のトラック。ピアノは、ジョナサン・フリッツェンという感じなのがご愛嬌かな。カバー曲は、M3「Love Zone」がビリー・オーシャン、M6「If You Were Here Tonight」はアレクサンダー・オニール、といういずれも80年代のブラコン・ヒット曲を取り上げている。M8「Can't Stop the Rain From Falling」はチル・ムードの曲で、ポール・ハードキャッスルのような感じで、インガラの今までの路線からすると、ちょっと異色。他の曲でも、シンセやチル・ムードのサウンド・カラーに、ポール・ハードキャッスル「風」な趣が感じられる。ワンマン・バンドで作り上げたということで、ハードキャッスルが「お手本」なのかな。

« Jay Soto 「On The Verge」(2018) | トップページ | Michael Franks 「The Music In My Head」(2018)と、マイケル作品のカバー集 »

サックス」カテゴリの記事

About This Blog

  • スムーズジャズは、最高のコンテンポラリーミュージック。ググっとくるアーティストのバイブレーションを、リアルタイムで聴きたい。独断で選んだスムース系の新譜を紹介します。Since 2011。UGASAI
2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

2015 Top Recommend (click)

  • Bob Boldwin「MelloWonder」
  • Brian Simpson 「Out of a Dream」
  • Jonathan Fritzen 「Fritzenized」

2014 Top Recommend (click )

  • Greg Manning 「Dance With You」
  • Rick Braun 「Can You Feel It」
  • Michael Lington 「Soul Appeal」
  • Ed Barker 「Simple Truth」

2013 Top Recommend (click)

  • Jeff Golub 「Train Keeps a Rolling」
  • Oli Silk 「Razor Sharp Brit」
  • Patrick Yandall 「Soul Grind」
  • Boney James 「The Beat」

2012 Top Recommend (click)

  • Euge Groove 「House of Groove」
  • Paul Brown 「The Funky Joint」
  • Chris Standring 「Electric Wonderland」
  • Vincent Ingala 「Can't Stop Now」
  • Phil Denny 「Crossover」