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2018年8月 6日 (月)

Dave Muse 「Forgotten Journey」(2018)

Dmuse forgottenjourneyフルート奏者デイヴ・ミューズの「Firefall Revisited」は、彼が在籍していた「ファイアーフォール」時代の曲を再演して、ダイナミックなフルート演奏を披露した秀作だった。スタジオ録音のソロ作品としては、30年超ぶりという長いブランクを経ての3作目だったが、早くも、この新作がリリース。今回は、1曲のカバー演奏(レイ・チャールズの「Unchain My Heart」)を除いて、他全9曲はオリジナル曲で占められた意欲作。フルート演奏も、さらにパワーアップしたところを聴かせてくれる力作だ。プロデュースは、前作にも参加していた、キーボード奏者ロン・ラインハートとの共同制作。ほとんどの曲も、ミューズと共作している。ラインハートは、スムーズジャズ系のサポート・ミュージシャンで、リック・ブラウン、リチャード・エリオット、ピーター・ホワイトらと共演している。最近では、リック・ブラウンの「Around the Horn」のタイトル曲の共作者として、キーボード演奏でも参加していた。
タイトル曲の「Forgotten Journey」で始まる、パワフルなフルート演奏にガツンとやられるはずだ。ピアノのジャージーなフレージングや、タイトなリズム・セクション、アルバムを通して聴けるソリッドなアンサンブルが集約されたハイライト曲だ。「Over the Horizon」も、ラテン・ビートがヒート・アップするグルーヴがたまらない。「Love Will Find a Way」は、アコースティック・ピアノから始まるメランコリーなポップ・チューン。アンニュイな女性コーラスが美しい。「Que Sabor」は、ソロを取るギター奏者ジョージ・ガルシアという人の作曲。ホーン・セクションやピアノがファンキーな、ラテン・リズムの曲。エネルギッシュなフルートも印象的。「Twilight Delight」は、ファンクなダンシング・チューンで、ビートに乗るミューズのフルートが冴え渡る。
熱いラテン・ビートに、ポップなフレージングとグルーヴィーなアンサンブル。かつてのソフト・ロックのテイストも味わえる、素晴らしい作品だ。
ところで、ファイヤーフォールは、現在、全米で再結成ツアーを行っている。オリジナル・メンバーのマーク・アンデス(ベース)、ジョック・バートリー(ギター)と、もちろんデイヴ・ミューズも参加している。ファイヤーフォール名義としては久しぶりとなる、スタジオ録音のシングル「Nature's Way」もリリースしたばかり。その曲は、マーク・アンデスが、ファイヤーフォールの前に在籍したバンド「スピリット」時代の曲(オリジナルは1970年)の再演。ティモシー・B・シュミット(イーグルス)、ジョン・マクフィー(ドゥービーブラザーズ)も、レコーディングに客演している。ツアーでは、ファイアーフォール時代の曲に加えて、スピリット、マーシャル・タッカー・バンド(かつてミューズが在籍していた)のレパートリーも演奏しているという。もしかすると、アルバムをリリースするのかもしれない。

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