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2018年12月の記事

2018年12月29日 (土)

第61回グラミー賞「ベスト・コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム」ノミネート作品(2018)

2018年度、第61回グラミー賞の、「ベスト・コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム」部門、ノミネート5作品が発表されました。(受賞作の発表は、2019年2月11日の予定。)


  1. 「The Emancipation Procrastination」Christian Scott aTunde Adjuah

    Cscottクリスチャン・スコット・アトゥンデ・アジュアーは、新世代ジャズ・シーン、注目のトランペッター。ビートやハーモニーといった、既成のフォーマットを解体するかのように、ミニマルで反復するリズムと、無秩序を感じさせるインプロビゼーションが、衝撃的な作品。「ジャズの100年」をテーマにして、連続してリリースした3部作の最終作品。アヴァンギャルドで未来的なコンセプトの中で、最後の曲「New Heros」が、フリー・ジャズに回帰して幕を閉じるのが印象的。

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2018年12月26日 (水)

2018年のベスト3+1

今年のベストな3+1作品です。

① 「Illuminate」Steve Oliver

Soliver illuminate

スティーヴ・オリバーの、大ヒットした「Global Kiss」(2010)は、今でも私の愛聴盤だ。新作が出るたびに、「Global Kiss」の進化を期待して、聴いてきたアーティストである。スピード感のあるポップな楽曲、エキゾチックなメロディー、ギターの独特な音色とドリーミーなパッセージ、彼の音楽世界にはいつも魅了される。ボーカルだけのアルバムを出したあたり、歌手の路線を行くのかと不安に駆られたけれど、この新作は久しぶりにインスト新曲だけで、満足度が高揚した作品だ。ハズレなしの楽曲の素晴らしさはもちろん、特筆は、オリバーのギター演奏。ジャズ寄りのフレージンングも素晴らしい。ギタリストとしての評価も高まって欲しい。


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2018年12月23日 (日)

Gregg Karukas featuring Shelby Flint「Home for The Holidays」(1993、reissue 2018)

Gkarukas holidayグレッグ・カルーカスが、93年に出したクリスマス・アルバムが再発されました。これは、スタンダードを中心にしたクリスマス曲を、ピアノ・トリオのフォーマットで演奏した作品です。トリオのメンバーは、カルーカス(ピアノ)、ジョン・レフトウィッチ(ベース)、ジョエル・テイラー(ドラムス)。ボーカルとして、シェルビー・フリントが、12曲中の6曲で唄っています。

カルーカスの作品の中では、唯一のクリスマス・アルバムで、かつピアノ・トリオ演奏という、異色の企画作品です。今になって、日本で再発されるというのも珍しい。理由は、ボーカルで参加したシェルビー・フリントに注目した再発のようです。理由はともあれ、嬉しい再発です。(再発盤の日本語表記は、カルーカスでなく「カルーキス」?となって、ジャケットもおしゃれに新装されていますので、お見逃しないように。)

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2018年12月16日 (日)

ポール・サイモンの評伝 ③:『Homeward Bound: The Life of Paul Simon』by Peter Ames Carlin(2016)

Psimon homewardboundポール・サイモンの評伝を読んでみる「シリーズ」です。(勝手にやってるのですが)

今年出たロバート・ヒルバーン著の『Paul Simon:The Life』に先立つこと、2016年に出たこの本は、ピーター・エイムズ・カーリンという人の書いた評伝です。米国音楽雑誌「Rolling Stone」誌が毎年選んでいる、「ベスト・ミュージック・ブックス」の2016年度の1冊にも選ばれています。著者のカーリン氏は、米国の音楽ジャーナリストで、他の著作には、ブルース・スプリングスティーン、ポール・マッカートニー、ブライアン・ウィルソンについて著した各評伝があります。

この本は、ポール本人は認めていない、つまり「非公認」の評伝です。ポール自身へのインタビューも認められず、ポール・サイドからは出版に対する圧力もあったそうです。それでも、膨大な過去のインタビューや記事を掘り起こし、関係者への取材を通して、ポールの足跡を驚くほど詳細に調べ上げた力作になっています。「非公認」とはいえ、面白さは一級の評伝です。

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2018年12月 8日 (土)

Jeff Lorber Fusion 「Impact」(2018)

IMPACTジェフ・ローバーと、ジミー・ハスリップに、サックス奏者アンディ・スニッツアーが加わった新生ジェフ・ローバー・フュージョンの新作は、同メンバーとしては、「Prototype」(2017)に次ぐ2作目。「Prototype」は、第60回グラミー賞の「ベスト・コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム」を受賞した作品。
グラミー賞受賞というムードも反映して、前作以上にメンバーの意思疎通とリラックス感が、奔放に発揮された作品となった。3人に加えて、ドラムスはゲイリー・ノバック、ギターはポール・ジャクソン・ジュニア、といった前作に引き続いてのサポート陣と、安定感のあるアンサンブルを聴かせてくれる。

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