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2019年3月22日 (金)

アート・ガーファンクルが歌った映画挿入歌

Sing_soundtrackアート・ガーファンクルは、「キャッチ22」や「愛の狩人」などの映画に出演した俳優でもある。シンガーとしても映画との関係が深く、映画や映像作品の主題歌や挿入歌を歌っている。それぞれのサントラ盤では聴くことができるが、彼自身のオリジナル・アルバムには収録されていない曲も多い。(※印が未収録曲)

 

1.「Bright Eyes」(1979)

アニメ映画「Watership Down(ウォーターシップダウンのうさぎたち)」(1978)の挿入歌。作詞作曲はマイク・バット。イギリスではチャート1位を記録する大ヒットになった。マイク・バットは、初めからガーファンクルを想定して曲を作ったが、了解してもらえるとは思っていなかったとか。ガーファンクルのアルバムは、英国盤「Fate For Breakfast」(1979)に収録。

1999年には、TVシリーズのアニメがリメイクされて、同曲を、アイルランドの大人気ポップ・グループ、ボーイゾーンのメンバーだったスティーヴン・ゲイトリーがソロで歌った。彼のソロ・アルバム「New Begining」(2000)に、そのバージョンが収められている。なお、ゲイトリーは、2009年に33歳で急死。

バットが自身の作品を集めた「A Songwriter's Tale」(2008)では、セルフ・カバーした同曲が聴ける。

余談だが、ネットフリックスと英BBCが、同作品を3Dアニメーションで新作リメイクして、去年の12月に公開。テーマ曲は、サム・スミスの歌う「Fire on Fire」という曲(作曲はサム・スミスとスティーヴ・マックの共作)。

 

2.「(When You're)Losing Your Way in the Rain」(1999)※

前述の「Watership Down」TVアニメ版の挿入歌。ザ・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラをバックに、ガーファンクルが唄うバラード。これもマイク・バットの曲だが既発表曲で、「Tarot Suite」(1979)というアルバムにオリジナルが収録されている。そのオリジナルは、ゾンビーズのリード・シンガーだったコリン・ブランストーンが歌っている。

ちなみに、ガーファンクルが歌った他のバット作品は、「Sometimes when I'm Dreaming」というバラード曲がある。コンピレーション・アルバムの「The Art Garfunkel Album」(1984)に、新曲として収められた。

 

3.「As Long As the Moon Can Shine」(1986)※

マイク・バットは、ルイス・キャロル原作のファンタジー・ポエム「The Hunting of the Snark(スナーク狩り)」をオーケストラ・ミュージカルとして上演(1984)。同名のコンセプト・アルバムを発表(86年)。ガーファンクルに加えて、ロジャー・ダルトリー、ジュリアン・レノン、クリフ・リチャード、デニース・ウィリアムズらが、ボーカリストとして参加している。ガーファンクルが単独で歌っているのはこの曲だけだが、他数曲でブッチャーの役となったガーファンクルの歌声が聴ける。

 

4.「We'll Never Say Goodbye」(1988)※

ミュージカル映画「SING(ロック・イン・ブルックリン)」(1988)のエンディングのバラード曲。映画の脚本を担当したディーン・ピッチフォード(「フットルース」の脚本家)が作詞、トム・スノウが作曲した曲。ピッチフォードとスノウのコンビは、大ヒットした「フットルース」(1984)のサントラ盤で、デニース・ウィリアムスが歌った「Let's Hear It for The Boy」と他1曲を提供。この「SING」のサントラでは、ピッチフォードは全10曲の歌詞を書き、コンビで4曲を提供。

 

5.「Just Over the Brooklyn Bridge」(1991)※

米テレビ局CBS制作のドラマ・シリーズ「Brooklyn Bridge」(1991〜1993)のオープニング曲。ドラマは、ユダヤ人家族の群像劇。この曲は、作詞がアラン&マリリン・バーグマン夫妻、作曲はマーヴィン・ハムリッシュという映画音楽の名匠コンビによる作品。

このドラマが放送された当時、私はアメリカにいてリアル・タイムで見ていた。冒頭に、ガーファンクルの歌声が聞こえてきたときは感激。オープニングの歌が毎週楽しみだった。優しく情緒豊かに歌うガーファンクルの隠れた名曲だと思う。オープニングなので1分ほどの短い曲で、ワンコーラスで終わるのが口惜しい。

後に、アルバム「Up 'Til Now」に収録されたが、TVバージョンとはアレンジが違う。TV放送のオリジナルは、ピアノをバックに歌うバージョンで、ピアノ演奏はハムリッシュ本人だとか。アルバム・バージョンでは、ピアノ演奏は入っていない。

 

6.「Two Sleepy People」(1992)

トム・ハンクス主演、マドンナも出演した「A League of Their Own(プリティ・リーグ)」(1992)のエンディング曲。ホーギー・カーマイケル作曲のスタンダード(1938)。アルバム「Up 'Til Now」(1993)に収録されている。

 

7.「Always Look On The Bright Side of Life」(1998)※

ジャック・ニコルソン主演「As Good As It Gets(恋愛小説家)」(1998)の挿入歌。この曲のオリジナルは、モンティ・パイソンのエリック・アイドルが書いた曲で、モンティパイソンの映画「Monty Python's Life of Brian」(1979)で、アイドルが歌った曲。アイルランドでは大ヒットした。現在は、サッカーの応援歌として人気の曲だとか。

 

8.「The Ballad of Buster Baxter」(1998)※

米国教育テレビPBS制作の人気アニメ・シリーズ「Arthur(アーサー)」のコンピレーション・アルバム「Arthur and Friends」(1998)に収録されている曲。ガーファンクルは、98年の秋に放送されたエピソードに登場。ギターを片手にしたシカのキャラクター(カールのヘアー)を演じて(声優として)、テーマ曲と劇中で歌う。ガーファンクルにしては、コミカルな曲で異色だが楽しい曲。

 

ほとんどの曲は、YouTubeで聴くことができる。ガーファンクルには、他にも数曲の未収録曲があるので、全部まとめてコンピレーション・アルバムで出して欲しいものである。

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