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2019年7月 7日 (日)

The Braxton Brothers 「Higher」(2018)

Higher

サンフランシスコ出身のザ・ブラクストン・ブラザースは、双子の兄弟、ネルソン(ベース)とウェイン(サックス)のデュオ・ユニットだ。デュオとして、『Steppin Out』(1996)、『Now & Forever』(1999)、『Both Sides』(2002)、『Rollin’』(2004)、『True Love』(2013)の5枚のアルバムをリリースしている。6枚目となるこの新作は5年ぶりの作品ということになる。

久しぶりの新作は、2人の原点回帰を思わせる作品。デビュー当初から、メロウなRB/スムーズジャズ・ユニットというスタイルだったが、前作ではボーカル(Chandlar)やラップ(Clister)をフューチャーして、ピップホップな方向転換の作品だった。この新作は、メロウなグルーヴに溢れた演奏作品で、その点で『Rollin’』以来14年ぶりのスタイルに回帰したといえる。

 

12曲はオリジナル楽曲で、ネルソン作が8曲にウェイン作が4曲。5人の異なるギター奏者(Kay-Taなど)をゲストに迎えているが、その他全てのサウンドは2人によるマルチ演奏。ベースのメロディアスなフレージングと、リリカルなサックスが交差するアンサンブルは上品で洗練されている。どの曲も、押し付けがましさのないゆったりとしたリズムが心地がいい。

1曲目「The Only Woman in the World」はハイライト曲。キャッチーなテーマ・メロディーは聴いたら忘れられないグルーヴィーな曲。「Back in My Arms」は、サックスが主役の心地いい曲。「Because of You」は、ハンドクラッピングなどの効果音が入るが、サックスとベースだけのデュオ演奏のように思わせるチャーミングな小品。「Just to Be Loved」は、メロウなサックスとベースのインタープレイが艶っぽいバラード。「You Care About Me」のリズムはタイトでファンキーだがカラッと軽快なところが彼らの持ち味だろう。「A Stronger Love」は、美メロと美フレーズが満載のRBチューン。最後のバラード「Ill Be Here」は、サックスとベースを中心の重層的な音作りが魅力の曲。

旧作からのブランクは感じさせない、クワイエット・ストームのムードの上品なサウンドに彩られた佳曲が満載の秀作。

 

 

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