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2019年9月の3件の記事

2019年9月23日 (月)

Rick Braun 「Crossroads」(2019)

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リック・ブラウンの新作は、前作「Around The Horn」(17年)や「Can You Feel It」(14年)が放っていたオン・ビートな熱量は控えめ。スロウな楽曲を中心にブラウンのシルキーな音色を堪能出来る上質なサウンドの秀作だ。

全10曲(2曲はカバー曲)、フィリップ・セスとの共演が3曲、クリス・デイヴィスとの共演が2曲、ピーター・ホワイトとの共演が1曲と、いずれも過去作品でも共演している3人とのコラボレーションが聴きどころになっている。

セスと共作した「Crossroads」はポップなアレンジを施したキャッチーな曲。終盤のセスとブラウンのリラックスした掛け合いに引き込まれる。「Bahia」もセスとの共作でボッサ・ムードが心地いい佳曲。メランコリーなアレンジが印象的だ。

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2019年9月16日 (月)

Scott Wilkie 「Brasil」(2019)

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ポップスやジャズでは定番の企画アルバムといえば、クリスマスもしくはホリデイ・ソング集。それとブラジル曲集というのも定番だろう。キャリアを続けるアーティストは、必ずといってもいいほど、どちらかもしくはどちらも手がける。個人的にはクリスマス・アルバムというのはあまり興味がわかないが、ブラジルをテーマにした企画盤はいつでも注目している。ブラジル音楽に造詣が深い訳ではないが、ボッサ系サウンドのリラックスした開放感には理由なく惹かれてしまう。演るのが贔屓のアーティストならなおさらだ。さて今回のスコット・ウィルキーのブラジル企画作品も、すでに私の愛聴盤になった秀作。

スコット・ウィルキーは、キャリアの長いコンテンポラリー・ジャズ・ピアノ奏者。ソロ・デビュー・アルバム『Boundless』(99年)から『Studio LIVE』(17年)まで7枚のアルバムをリリースしている。自身のスタジオとレーベルを持っていて、南カリフォルニアを中心に活動している。彼のピアノは、ジョー・サンプルや、デイヴ・グルーシン、デヴィッド・ベノアら名手の系譜に通じるスタイル。デビュー当時から、ラス・フリーマン、ジェフ・カシワ、ポール・ジャクソンJR、エリック・マリエンサルといったフュージョン/コンテンポラリー・ジャズのトップ・ミュージシャンと共演して、西海岸系の爽快なサウンドが特徴だ。

ソロ8枚目となるこの新作は、新旧のブラジル楽曲を中心にした作品。ブラジル・テイストと相まって、ウィルキーと演奏陣の軽快な音楽性が際立つ素晴らしい演奏集。

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2019年9月 1日 (日)

Kim Scott 「Free To Be」(2019)

Freetobe

スムーズジャズ界のトップ級女性フルート奏者といえば、アルティア・ルネレーガン・ホワイトサイド、キム・スコットの3人。いずれも巧者の3人だが、なかでもスコットの演奏はフルートの特性が際立ったフェミニンなフレージングが特徴。この新作は、前作「Southern Heat」に比べて、そんなフェミニンなムードが漂っていて自然体で作られたことが伝わる秀作。

前作に続いてプロデューサーは、ケルビン・ウートン。ウートンは、R&B系プロデューサー/アレンジャー/マルチ・ミュージシャンとして、R&B/ソウル界の男性歌手アンソニー・ハミルトン、女性歌手のジル・スコット、アース・ウインド&ファイアーなどのメジャー・アーティストのアルバムに参加している。このアルバム全9曲中7曲が、ウートンがプロデュース/キーボード演奏で関わっている。

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