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2020年3月の3件の記事

2020年3月20日 (金)

Emilio Diaz 「Adiós」(2020)

エミリオ・ディアスは、アルゼンチン生まれのギター奏者です。4歳からギターを始めて14歳でバンド演奏に加わり、2012年からプロとしてソロ活動を開始したそうです。おそらくまだ20代後半だと思われます。

デジタル配信で聴ける作品は、『Se Va La Tarde』(2014)『Voy』(2018)『Desde Agentro』(2019)があります。本作がソロ・アルバムの4作目となる新作です。1作目はライブ録音で、2作目も半数がライブ録音、3作目と本作がフルのスタジオ録音です。ルーツからして、フラメンコやサンバなどのラテン・ジャズを想像しましたが、ジョージ・ベンソンやリー・リトナーらの影響を受けた演奏スタイルでコンテンポラリーな音楽を披露しています。

<Adiós>は哀愁的なメロディの曲で、ピアノとギターがラテン的なフレーズを繰り出しますがなかなかポップな佳曲です。

<Enero>のギターとスキャットのユニゾンは、ジョージ・ベンソン流とはいえ瑞々しいムードが個性的です。
<Tarde>は軽快なフレーズのギターが爽快な曲。親しみやすいフレーズを、自然体で弾きこなす演奏に好感度が上がります。
<Tal Ves Manana>はビバップ・スタイルのジャズ演奏。流麗なパッセージはバーニー・ケッセルを彷彿として、伝統的な技量を聴かせます。

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2020年3月14日 (土)

Vincent Ingala 「Echoes of the Heart」(2020)

ヴィンセント・インガラの、『Personal Touch』に続く新作です。例によって、インガラ自身でほとんどの楽器演奏、作編曲、プロデュース、ミックスを手がけています。今回はゲストに、デイヴィッド・ベノワ(ピアノ)、クリス・ゲイス(ピアノ/キーボード)、スティーヴ・オリバー(ギター)など以前から共演経験のあるベテラン・アーティストを迎えました。従来の作品以上に、心地良いサウンドとドライブ感に満ちたMOR路線が冴え渡っています。

<Echoes Of The Heart>は、クリス・ゲイスとの共作で、ゲイスがピアノ/キーボード演奏に加っています。都会的なムードがバツグンの楽曲で、哀愁を湛えたインガラのサックスには唸ってしまいます。

<Somewhere in Time>は、デイヴィッド・ベノワとの共作曲。ベノワのピアノがリリカルなプレイを披露して、息を合わせるソプラノ・サックスが見事です。ベテランとの共演でも、歩調を合わせるスタンスがあるから共演に引っ張りだこの人気があるのでしょう。

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2020年3月 2日 (月)

Ronny Smith 「Raise The Roof」(2020)

ロニー・スミスは、アメリカ東海岸の都市、ボルチモアを拠点に活躍するギター奏者です。長年にわたり、米国陸軍軍楽隊で、キャリアを積んだそうです。

初期のソロ作品は、ローカルのレーベルから4枚の作品。その後近年は、サンディエゴのインディ・レーベル、パシフィック・コースト・ジャズから『Just Groovin’』(2009)と『Shake It Up』(2017)を発表しています。2作の間に、別レーベルから『Can’t Stop Now』(2013)も出しています。この新作は、通算8作品目のソロ作品で、ユー・ナムが率いる《スカイ・タウン・レコーズ》からのリリースです。

スミスの演奏は、ジョージ・ベンソンやノーマン・ブラウンの影響を受けたスタイル。オクターヴ奏法を操るところは、オリジナルのウェス・モンゴメリーより、ロニー・ジョーダンをさらに洗練したような味わいを感じます。ロング・フレーズを、小刻みに単音をつなぐテクニックが個性的です。

本作は、8曲のスミス自身のオリジナル曲とカヴァー2曲の内容です。ほぼ全曲、スミス自身の演奏(ギター、キーボード、ベース等)で作られています。アーバンなムードの楽曲とサウンド、メロウな音色のギターが都会的なムードで統一されています。

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