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2020年8月 9日 (日)

Under The Lake 「Your Horizon Too」(2020)

アンダー・ザ・レイクは、キーボード奏者ジェイソン・ティップ(Jayson Tipp)が率いるコンテンポラリー・ジャズ・ユニットです。ティップがこのユニットを結成したのは28年前、1992年に遡ります。

アルバムは、『Dive In』(1993)『Up For Air』(1996)をリリースした後、活動を休止します。10年のブランクを経て再結成、『People Together』(2007)を発表します。それからまた10年後に、『Jazz, Groove & Attitude』(2018)をリリース。今回の新作は、同ユニットの作品としては5作目となります。

ティップ以外は、アルバムごとにメンバー編成が変わっています。本作のメンバーは、ジェイソン・ティップ(キーボード)、ネーサン・ブラウン(ベース)、リチャード・セラース(ドラムス)、クワンタン・ジェラルド・W(サックス)に、パトリック・ヤンダール(ギター)が加わりました。ヤンダール以外は、3作目の『People Together』と同じメンバーです。ブラウンは、2作目にも参加していました。ジェラルド・Wとヤンダールは、それぞれソロとして活躍するミュージシャンで、ソロ・アルバムも多数リリースしています。

全12曲は、オリジナル10曲とカバー2曲。いずれも、5人による臨場感があふれるアンサンブルが聴きどころです。各メンバーが交代でフロントをにない、緊張感のある化学反応を生み出しています。オーソドックスなフュージョンのフォーメーションですが、シャープな輪郭の音像とファンキーな重量感が素晴らしい。

アルバムのスタートを飾る「Its Your Horizon Too」は、ローズ・ピアノ、サックス、ギターへとバトンを渡すように伝わるスリル感がたまらないハイライトな好演です。

「Wishing It All Away」での軽快なギター・リフや、「Side Two」でのダイナミックなサックスの重奏がそれぞれに印象的です。「This One Too」は、西海岸的ソフト・ロックのように爽快な景色を感じさせます。

カバー曲は、「People Make The World Go Round」(スタイリスティックス)と「Josie」(スティーリー・ダン)を演奏しています。ちなみに、ヤンダールは自身のソロ作品『Soul Grind』(2013)でかつて「Josie」を演奏していました。

「Diego Nuevo」という曲は、3作目の『People Together』に入っていた「Diego's Dance」と同じ曲のようです。ギター以外は同じメンバーによる再演です。ちなみに、「Diego's Dance」の時のギター奏者はデヴィッド・ハリスという人で、2作目にも参加していました。

初期の作品を聴いてみると、メンバー編成は異なりますがこの新作と共通性を感じます。各メンバーのインタープレイは、協和的でもありスリリングです。28年の時間差を感じさせないところも、ユニークなバンドといえます。

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