Marc Jordan 「Waiting For The Sun To Rise」(2023)
カナダのマーク・ジョーダンはキャリア40年を超えて、76歳の今も現役のシンガー・ソング・ライターです。70年代後半に人気をあつめたAOR系アーティストのひとりとして注目されました。デビュー作『Mannequin』(1978)や2作目『Blue Desert』(1979)はAOR時代を代表する必聴盤でしょう。
初期の西海岸サウンドの方向性は、以降は時代をへてロックからカントリー色に傾いても数々の良作につながり、時にはジャズ寄りのアプローチも聴かせるなど幅広い音楽性で歌作りをつづけています。
近年は、70歳をむかえて発表した『Both Sides』(2019)はポップスやスタンダードを取りあげて円熟したボーカリストの妙を発揮した作品でした。直後の『He Sang She Sang』(2022)では奥さまのエイミー・スカイと組んで王道的なデュエットで光るハーモニーを聴かせてくれました。
ちなみに『He Sang She Sang』は、カナダのグラミー賞とたとえられるジュノー賞の2022年度アダルト・コンテンポラリー・アルバム部門のノミネート作品に選ばれています(受賞はマイケル・ブーブレ『Higher』でしたが)。
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