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2012年1月 5日 (木)

Westbound 「Gone for a Walk」(2011)

音源:iTunes Store
レーベル:Westbound

無骨な感じの青年2人のポートレートジャケットを見れば、アシッド系のジャズでもやるバンドかなと。意に反して、これがレイドバックしているというか、リズムのバイブレーションより、アンサンブルのムードを優先した都会的サウンド。

マイナーなメロディで展開するギターのアドリブはメランコリックで、バックのドラムも淡々とサポートして控えめなほど。リック・ブラウンのトランペットや、フルート、ピアノがゲストで入る曲もあるが、演奏は3ピース(ギター、ドラム/パーカッション、ベース)を基本にしたイタリアのセッションミュージシャン。

ウエストバウンドは、ギタリストのクリスチャン・ロッコと、ドラムス/パーカッションのエンリコ・カテーナの二人組。

彼らのウェッブサイトによれば、それぞれ、イタリアのセッション・ミュージシャンで、2001年からコラボレーションを組んでいる。2006年にデビューアルバム「Miles away」を出して、今作が2作目。80年代のGRPレーベルのアーティスト、リー・リトナー、ラリー・カールトン、デビット・ベノアなどの「西海岸サウンド」の影響を受けた正当派のスムースジャズを指向している。

今作の共同プロデューサーがロベルト・バレーという人で、西海岸を拠点に、ポール・ブラウン、ボブ・ジェームス、ボビー・コードウェルなどと競演経験があるらしい。

録音はソリッドだけれど、ミディアムなレベルとレンジで、まったりと落ち着いたトーン。録音とミックスはイタリアのスタジオで、最近のアメリカのチャートを賑わすヒットチューンと違うなという印象の音。ヒットねらいという意図が見えない、良い音している。

全12曲中、アル・グリーンのカバー曲「Let's stay together」を除いて、ギタリストのクリスチャン・ロッコの作品。どの曲もキャッチーで、作曲の才能も秀逸。

イタリアの最近のジャズというと、「ハイ・ファイブ」のような新世代バード・バップが人気だが、このウエストバウンドのような正当派スムースジャズバンドが出てくるのは嬉しい。

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