Groove55 「À la carte」(2012)
音源:iTunes Store
レーベル:123jam.com
正当派のスムースジャズ・バンド。カナダのアーティストで、キーボード、サックス、ドラム、ベースの4人組。サイトの写真を見ると、シニア世代だと分かるのだが、説明によると全員1955年近辺の生まれらしく、バンド名もそこから来ているとか。
このアルバムは2作目の最新作。オンラインで披露しているパフォーマンスを見ると、派手なところはないけれど、各人がアンサンブルを重視したプレイに徹しているし、全員がフェアにアドリブプレイを担当するのも、メインストリームジャズのフォーマットを押さえている感じがして、安心感がある。
A-1「Skyline」の明るい曲調や、ムーディーでメローなサックスのM-10「Riverside」は、コンテンポラリーで上質なスムースジャズ。こういったスタイルはもちろんいいけれど、70年代のフュージョンのバイブレーションが垣間見える曲が魅力的だ。
ワンツーのドラムビートが「ヒップ」でファンキーなM-4「Hip Trip」や、チョッパーベースが響くM-6「Double Click」、エレキフェンダーとアコースティックピアノが交差してジャージーなM-9「Cat Games」、これらの演奏を聴くと、このあたりがこのバンドの良さだと思う。
録音のミキシングが、聴きやすい定位で、狙いがバックグランドミュージックのようなおとなしい仕上がりな感じがするけれど、もっとパワフルに音が際立つといいと思うのだが。それでも結構好みのバンドである。
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