Mezzoforte 「Islands」(2012)
メゾフォルテといえば大ヒットした「Garden Party」。ほぼ30年も前の曲だけれど、フュージョンの名曲である。
そのメゾフォルテの35周年を迎えての新作である。結成時からのオリジナルメンバー4人がいまだに中核でやっているのも驚き。アイスランドのバンドだからということではないけれど、この新作の「クール」なビート感覚がたまらない。こういうフュージョンバンドが最近は少なくなったしまったので、このメゾフォルテを聴くとうれしくなってしまう。個人的に「好み」のバンドである。
今回の新作は、全曲通してドラムスとベースの忠実に刻まれるビートがなんとも心地いい。そのビートに酔うだけでもこのアルバムは大正解。おそらくダビングはほぼ無い、一発撮りのようなライブなアンサンブルも聴きもの。
M-1「Angel Town」はイントロから、あのフュージョンの名バンド「スタッフ」を思い起こすバイブレーション。M-2「Suitecase」は、ドラムのスカっぽいリズムが疾走する上に、アコースティックピアノがからみ、ホーンアンサンブル、ギターと次々とかぶさっていく展開が、なんともクールな佳曲。
M-4「Funkky Homer」も、8ビートでアタックするドラムが重厚で、ギターやホーンがファンキーで、コンテンポラリージャズの最先端の演奏。タイトル曲で最後の「Islands」は、テーマメロディが印象的なスローバラード。ホーンセクションでこういったスロー曲をやられるとガツンとやられるなあ。
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