スムーズなシングル盤 ④
デイヴィッド・サンボーンの最新シングルはライブ音源の「Cicago Song」(2012)。サンボーンのサックスがワイルドに炸裂する。
この曲は、「A Change of Heart」(1987)に入っていた彼の代表曲。サンボーン自身が、近年のライブ音源から選んだベストな内容だということで、バンドのアンサンブルも完璧に決まっているし、のりのりのサンボーン「節」がのっけから聴けるけど、この1曲じゃかえって「消化不良」。全米でツアーをやっているようで、このシングルもそのプロモーションだろう。次のアルバムは、そのツアーからのライブのフルアルバムを期待したい。サンボーンはもう60代半ばのはずなのに、サックスの「泣き」は円熟度を増して、かつエネルギッシュなプレイに脱帽。
フィル・デニーというサックスマンのシングル「Sway Back」(2010)は、ワンツーワンツーのゆったりしたリズムに乗ったキャッチーなメロディー。さらりと吹くサックスのフレーズが都会的な佳曲。
ユー・ナムの「Love X Love」(2012)は、ジョージ・ベンソンの同名オリジナル曲(1980)のインストカバー。オリジナルより、ソウルフルでファンキーなギター。ベンソンより若いバイブレーションが発揮されていて、かっこいい。
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