Brian Culbertson 「Dreams」(2012)
ブライアン・カルバートソンの13枚目のソロアルバムは、全10曲がアンビエントでチルアウトな、彼のアコースティックピアノを堪能できるロマンティックなアルバムである。
ブライアンは、R&Bやファンク、ソウルやヒップホップをブレンドしたような先進的なスムースジャズの騎手だ。そういった流れからすると今回の新作は、異色で、スピンアウトのようなテーマのアルバムである。
3曲のボーカル曲も、スウィートソウルなトーチソングで、起用したボーカリストの力量もあって、とろけるよなムードがたまらない。チルアウトなムードが貫かれているといっても、M−3「Your Smile」で伝わってくるメローなR&Bのビート感あふれるアコースティックピアノのプレイには、じっとしていられない感動すらわき上がってくる。
タイトル曲M-7「Dreams」はテーマを奏でるピアノが、遠くから懐かしさがこみ上げてくるようなドラマチックな佳曲だ。M-5「In the City」は、このアルバムジャケットのバックグランドミュージックのような、アーバンな背景に重ね合わせるのにピッタリなコンテンポラリーミュージック。これからの暑い夏の夜でも、クールダウンさせてくれる。
季節問わず、ずっと大事にしたい、誰にも教えたくないアルバムだなあ。
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