Curtis Creek Band 「Curtis Creek Band」(2012)
カーティスクリークバンドの30年ぶりの新作。なんとも懐かしいバンド名だ。70年代後半の日本のフュージョンバンドとして、何枚かのアルバムを出していた。過去作品は全て廃盤だそうで、ネット上で高値になっているらしい。ぼくも、当時はレコードを持っていて愛聴盤であった。
当時は、日本のフュージョンも活気があって、カシオペア、スクエア、などなど。そんな中で、もっとソフトなネイチャー系というのか、シーサイドミュージックというのか、高中正義の「セイシェル」(1976年)前後あたり、そういったインストの名盤が多かった。浅井晋平さんの波の音だけのレコード「サーフ・ブレイク」(1977年)や、細野晴臣、鈴木茂、山下達郎が参加したインスト企画アルバム「Pacific」(1978年)なんかも、懐かしい。ボサノバ系のカリオカといういいバンドもあったなあ。
カーティスクリークバンドは、メンバーの八木のぶおのハーモニカが印象的で、ハーモニカ自体がフュージョンやポップスで脚光を浴びていたころだと思う。忘れられないのは、リー・オスカーのソロアルバム「約束の地」(1976年)。資生堂のCMに採用されたこともあり、当時は異例にヒットしたハーモニカのヒットアルバムだった。そういった背景もあったかもしれない。日本のポップスにもハーモニカがフューチャーされていた。日本を代表するハーピスト八木のぶおが聴きたくて、カーティスのアルバムを聴いていたように思う。そういったことを思い出しながら、このカーティスの新作を聴いた。ほのぼのとするいいアルバム。
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