Paul Hardcastle 「Paul Hardcastle 7」(2013)
ナイアガラの滝かもしれない、沈むのか昇るのか、太陽が眩しい。LPなら間違いなくジャケ買い。ポール・ハードキャッスルの新作。ポールのシンセが生み出す音楽世界は、まるで喧噪からのエクソダス。ミニマルリズムにかぶさる音のコラージュは万華鏡のよう。この新作は、未来的なシンセの音世界に、対照的にフューチャーされる、人間的なサックスの「音」。
すでにビルボードでチャートインしている、「No Stress (At All)」は、クール&ザ・ギャングの「Summer Madness」(1974)というインスト曲をイントロにサンプリングした曲で、サックスがフューチャーされたクールなダンサブルチューン。
サックスを吹いているのは、ロック・ヘンドリックスという人で、前作「ハードキャッスル6」でもほとんどの曲でサックスを吹いていた。彼は、ハワイに住んでいて、セシリア・アンド・カポーノ他のハワイのアーティストと共演しているサックス奏者。ゴリゴリ吹くようなタイプでなく、メローなブローがなかなかの魅力。このアルバムのクレジットを入手していないので、どの曲で吹いているか分からないのだけれど、同様にサックスがフューチャーされた曲がほとんどで、想像するに彼が吹いているのだろう。
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