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2013年5月19日 (日)

ZOE 「Unstoppable」(2013)

バンド名の「ZOE」は、「ゾー・エイ」と発音するようだ。5人組で、サックスとトランペットの2管にキーボード、ドラムス、ベースという編成のバンド。出身と活動はフィラデルフィア、というから、まさにフィリーサウンドを継承するスムースジャズバンド。結成は2001年で、いままで「Long Time」(2001)、「Heaven Bound」(2004)、「Let's Fly」(2009)、の3作品をリリースしている。そしてこの「Unstoppable」が最新作品。

このアルバム、まさに題名通り、「止まらない」全18曲の力作。6曲は各1分足らずの間奏的な曲で、12曲がフルトラックで、それぞれ各6分におよぶ演奏。レコードなら2枚分はありそうなボリュームなので、正直言って、アルバム全部はちょっと長くて、聞き通しても盛り上がりに欠けるのは否めない。パーティーバンドを聴いているような趣があって、オンビートの曲から、トーチソングのバラードまで、多様な演奏が出てくるのは、まさにリゾート地でディナーやバーで、耳を傾けたり、踊ったりと、そんなシチュエーションが思い浮かぶ。

おそらく、このバンドは、そういったところでいつも「営業」しているのだろうなあ。このバンドのバイブレーションは、洗練されているかというと、ちょっと違うところがあって、「田舎臭い」というと失礼だし、「B級」なんてもっと失礼だし、クオリティが劣るわけでもないのだけれど、なにか荒削りで、粗野な「ノリ」を感じるのだけれど、それが魅力なのかな。

「Always Thinking of You」が出色の佳曲で、明るくキャッチーなメロディーに、フィリーサウンドも感じるが、どこか荒削り。でも、なぜかリピートして聴いてしまう。「Top Down」も、どこかあか抜けないオンビートの曲。「This One's for You」は、リゾートのステージで聴くような、健康的なミディアムバラード。「A Time for Love」は、トーチソングタイプのバラードで、ちょっとレトロな感じは、中年カップルが踊るのにピッタリかもしれない。

最後の曲、「Mister Magic」は、ジェフ・ローバーが参加した演奏で、ジェフのフェンダーが入っただけで、躍動感のあるピカイチのフュージョン・チューンになるというのは、さすがジェフ・ローバー。このバンド、「ゾーエイ」、そのうちいずれヒットアルバムを出すかもしれないかな。

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