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2013年6月の6件の記事

2013年6月30日 (日)

Dave Koz & Friends 「Summer Horns」(2013)

まさにサックス・オールスターズという顔ぶれ。デイブ・コーズ、ミンディ・エイベア、リチャード・エリオット、そしてジェラルド・アルブライトの4人つまり4管が集まった、ゴージャスな企画アルバム。

注目は、中身の演奏はもちろんだけれど、プロデュースのポール・ブラウン。ポール自身もギターで演奏に参加しているけれど、このアルバムは彼のプロデュースの技量が、ギタープレイ以上に、いまやスムースジャズ界でトップ級の売れっ子だということを証明している。

客演しているアーティストがすごい。マイケル・マクドナルド、ジェフリー・オズボーン、ジョナサン・バトラー、のボーカリストに、リック・ブラウン、ダーレン・ラーン、ブライアン・カルバートソン。そして、ホーンアレンジが、グレッグ・アダムス、トム・スコット。こんなビッグネームをまとめたのはポール・ブラウンのプロデュース力で、その点で評価されるアルバムだ。それに、「ポール・ブラウン臭く」なくて(ギタープレイも控えめ)、営業的にそうとう売れる内容に徹した感があって、商業的なプロデュースの「完成度」という点で、必聴のアルバム。カバーの選曲も、歓喜しそうなカバー曲が並んでいて、これまたニクい。

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2013年6月24日 (月)

スムースなシングル盤 ⑪

サックスプレイヤー、ショーン・ラベルの「I'm Back」と、オースティン・ポール・ジュニアの「Movin' Forward」は、軽快なポップススタイルが、典型的な、スムースジャズ・チューン。4小節のメイン・メロディーをくりかえし展開していくのは、イージーな作風ように思えて、シンプルでキャッチーなメロディーが耳に残る。

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2013年6月23日 (日)

Andy Snitzer 「The Rhythm」(2013)

ボニー・ジェイムスの新作が「ザ・ビート」で、このアンディ・スニッツアーの新作は「ザ・リズム」。ほとんどリリースが同じ2枚、タイトルがダブらなくて良かったななんて、どうでもいい心配をしてしまう。スタイルにほとんど共通性は無いけれど、スムースジャズのサックスプレイヤーを代表する2人の新作が、奇しくもなんとなく似ているのは、「トリビアの泉」的発見だと思うけど、だれも分かってくれないだろうな。

さて、前作「Traveler」は、都会の裏側のような雰囲気で、静けさにアンディの骨太のサックスが響き渡る、なかなかいいアルバムだった。今回のアルバムは、前作に比してアップテンポのリズミックな演奏ばかりかというとそうでもなく、音作りは前作の延長にあって、ストレートアヘッドなアンディのブローやインプロビゼーションが力強いし、もの悲しいメロディーラインや、MIDIプログラムのシンセの背景音は聴いただけでアンディと分かるサウンドデザインだ。前作に比べると、メロディーがキャッチーな曲が多くて、この当りは作曲家としての彼の進化が伺える。

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2013年6月22日 (土)

Ronny Smith 「Can't Stop Now」(2013)

ギタリスト、ロニー・スミスの新作。とにかく全曲、スゥイングというかシャッフルというか、生きのいいギターが弾けていて、かっこいい。彼のギタースタイルは、「ジョージ・ベンソン」フォローワー。でも、「てらい」など無くて、胸をはって「ベンソン風」に弾きまくるから、聴いているこちらも、固いこと無しに、ただただ彼のスウィングに酔わされてしまう。

全10曲、最後の2曲、M9「Valentine」と、M10「Popped Off」は、複管ブラスが入る演奏で、M9はソウルバラード、M10はホーンセクションとオルガンがフューチャーされたR&Bセッションのような演奏で、他曲とはちょっと「味」が異なっていて、悪くないけれど他曲の良さにおよばない。

M1からM8は、コンテンポラリーでキャッチーな佳曲揃い。オープニングのM1「Lift Off」は、つかみのあるメロディーと、パッセージにチョーキング、コードストローク、混ぜ混ぜの縦横無尽なギタープレイが壮快で、おっ、このアルバム行けてるなあ、と期待が膨らむ演奏。

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2013年6月 9日 (日)

Ron Boustead「Mosaic」(2013)

ロン・ボーステッドは、ソングライターでもあり、シンガーとして3枚のアルバムを出している。加えて、マスタリング・エンジニアとしてのキャリアはトップクラスで、プリンス、ローリングストーンズ、ジャネット・ジャクソンといったポップスのビックネームの作品を手がけている。スムースジャズ系でも、ブライアン・シンプソン、グレッグ・カルーカス、ニルス、カーク・ウェイラム、マイケル・リントン、オリ・シルク、などなどのアーティストの作品を手がける、売れっ子のエンジニアなのである。

この新作は、前作「Blend」(2006)に続く作品で、彼の幅広い交友関係から多くのビックミュージシャンが参加している。商業的にサポートミュージシャンを集めて作った作品とは一線を画す、「ロン・ボーステッド&フレンズ」の趣のある、とても暖かい作品。

10曲の作品ごとに参加ミュージシャンも異なり、作品性も違うのだけれど、ボーステッドのボーカルが、テクニックを駆使するのではなく、終止「ハート」で歌い、周知の友人と丁寧に作り上げている楽しさが伝わってくる、とてもいい作品なのである。

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2013年6月 1日 (土)

Bob James & David Sanborn 「Quartette Humaine」(2013)

ボブ・ジェームスが、デビット・サンボーンとコラボした「Double Vision」(1986)は、フュージョンの「名作」。なんと、その時から27年を経て、その2人が再演したのが、新作「Quartette Humaine」。

まず、「Double Vision」を久しぶりに聴き直してみた。当時、あきるほど聴いたはずなのに、今でも色あせない名演。サポートしたのは、マーカス・ミラー(ベース)、スティーブ・ガッド(ドラムス)の最強リズム隊。デビッドのサックスは、「泣き」で鳴らしていた人気絶頂の頃。このボブとのコラボでは、潤いが伝わってくるような音色がクール。名作「Touch Down」から、一連のタッパンジーのフュージョンヒット作品を連発していた、ボブジェームス。この作品でも、彼のフェンダーエレピサウンドが、ポップなビート感が最高。マーカスの重量級チョッパーベースは、当時のフュージョンのスタイルで、今聴くとちょっと懐かしい。

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