スムーズなシングル盤⑬
期待のプレイヤーの新作シングル3枚。いずれも、これからリリースされるであろうフル・アルバムの先行シングル。
スコット・オールマンは、シカゴのピアニスト。アルバムはまだ1枚のリリースだけれど期待の人。シングル「Life Within」は、ダーレン・ラーンのサックスと、スコットのアコピが情熱的に絡むパワフル・チューン。
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期待のプレイヤーの新作シングル3枚。いずれも、これからリリースされるであろうフル・アルバムの先行シングル。
スコット・オールマンは、シカゴのピアニスト。アルバムはまだ1枚のリリースだけれど期待の人。シングル「Life Within」は、ダーレン・ラーンのサックスと、スコットのアコピが情熱的に絡むパワフル・チューン。
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カナダのウェール・ラーソンは、すでに5枚のアルバムを出している、キャリアも充分なサックスプレイヤー。カナダはスムーズジャズが盛んなところらしく、ロブ・ターディック(ギター)、ジェシー・クック(ギター)、フォー・80・イースト、グルーブ55、などなどプレイヤーが傑出している。
ウェール・ラーソンのこの新作アルバムは、独断と偏見で言うけれど、今年のベストなクオリティの一枚。このアルバムのプロデュースに、ジョナサン・フリッツエンと、スティーブ・オリバーが関わっていて、そのコラボレーションが成功している。
全曲10曲の内、ジョナサンのプロデュース曲(作編曲もジョナサン)が4曲、スティーブのプロデュース(作曲はウェールとの共作)が4曲で、他2曲がウェール自身のプロデュース作品。ジョナサンとスティーブのキャラの違いは歴然だけれど、ウェールの自作曲を含めて、曲、アレンジ、演奏とも、はずれ曲が無くて完成度が高い。
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アンドレア・ラザウティは、ギタリストであり、ファイン・ペインティングを描くアーティストでもある。彼のウェッブ・サイトを覗くと、彼の手による作品の数々を見ることができる。細かいモザイク調タッチの風景画で、太陽や海やひまわりが描かれている景色は、どことなく地中海風。彼の音楽のほうも、ペインティングのそんな雰囲気が共通点。ゆったりとしたボッサやブラジルを思わせるリズムやメロディーは心地よくメローだ。
実はこのアルバム、彼が以前リリースした、ギタリストとしてのデビュー作である「Painting the Music」(2009)と、おそらく同じ音源で、1曲を除いて曲順を変えたリイシュー、だと思われる。どういった経緯での再発なのかは細かいことは分からないけれど、今作は、彼がウッドワード・アヴェニュー・レコードと契約しての初リリース。マイナーレーベルのこの過去作品に日の目を当てる意図での、今回の再発なのかもしれない。とはいえ、当作品は古さは感じないし、改めてアンドレアの音楽を知るにはベストな内容。
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イエロージャケッツ、結成以来32年目のこの新作の最大の話題は、ベーシストがジミー・ハスリップから、フェリックス・パトリアスに変わったこと。フェリックスは、あの奇才ジャコ・パトリアスの息子。2012年1月に、ジミー・ハスリップとフェリックスが交代したのは、驚きのニュースであった。
いったいフェリックスはどんなベースを弾くのか、オリジナルメンバーであり30年に渡ってイエロージャケッツの要であったジミーが抜けたサウンドがどうなるのか。1年を経てやっとその現実を、この新作で耳にする事ができる。
ジャコには最初の妻との間に2人の子供がいて、2番目の妻との間に双子がいた。その双子が、ジュリアスとフェリックスで、どちらも1982年生まれだから、まだ若干31才。ジャコが35才で永眠したのは、1987年なので、彼ら双子はわずか5才の時だった。フェリックスはベーシストで、ジュリアスはドラマーとして、若い頃から演奏していたらしい。
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アンドリュー・ニューは、フィラデルフィア出身のサックス・マンで、過去に3枚のアルバム、「Inspire」(1999)、「In Clear View」(2006)、「Try Something Neu」(2009)、をリリースしている。その3枚に続くこの新作は、過去作でも参加していたブライアン・ブログバーグ、ボビー・コードウェル、に加えて、今回はスティーブ・オリバー、ジェフ・ローバー、リック・ブラウンなど、パワフルなゲストを迎えた作品で、内容も弾けたアンドリューのサックスが堪能できるし、曲もソウルからラテン系、ホーン・セクションや、ストリングを取り入れているあたりに、フィリーテイストも感じる、なかなかの好盤。
タイトル曲のM1「Everythng Happens For A Reason」は、オンビートでタイトなリズムに、ちょっとヒップなメロディーとサックスが、いい感じのファンキーチューン。のっけから「つかみ」のいい幕開けで期待が高まる。フィリー風と言ってもいい、少しファンキーな音色を弾けるようにブローするのが、この人の持ち味。
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BWBは、リック・ブラウン(トランペット)、カーク・ウェイラム(サックス)、ノーマン・ブラウン(ギター)のプロジェクト・ユニット。それぞれの頭文字を取って、BWB。このユニットでは、2002年に「Groovin」を出しているだけなので、この新作は10年ぶりのリユニオン。この新作は、全11曲、マイケル・ジャクソンの名曲をカバーした企画もの。
奇しくも、デイブ・コーズの新作「Summer Horns」も、プロジェクト・ユニットでカバー曲を演るという、似たような企画の新作だった。実は、どちらも同じレコード会社「コンコード」からのリリース。企画的には似てはいるのだが、似て非なり。比べるのものではないが、はっきり言ってこちらのBWBの新作に軍配をあげたい。
何しろトリビュートする対象が、マイケル・ジャクソンだから、取り上げたカバー曲は誰もが熟知したマイケルのヒット曲オンパレード。それだけで、リスナーは、あのマイケルの残像を期待して、この演奏を聴くと思うが、裏切られる。確かに、旋律はあの名曲だけれど、ここにはマイケルの唄声は聴こえないし、あの天才的なダンスの残像も思い浮かばない。この3人は、マイケルの名曲を、R&Bやブルースのテイストの、上質なコンテンポラリージャズに料理している。
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