Ken Navarro 「Ruby Lane」(2014)
ケン・ナバロは、1990年のデビューから通算20におよぶアルバムを出しているキャリアの長いギタリスト。自己のレーベル、ポジティブ・ミュージック・レコードを率いていて、自己の作品だけでなく、グレッグ・カルーカス、トム・ブラクストンなど他のアーティストの作品もリリースしている。そして、この新作が、自身ソロ21作目の作品。
ナバロのギターは、映像的な演奏で、時に、幻想的であったり、爽やかで、ヒーリング・ムードが漂う。アルペジオやストロークも多用するドラマチックな演奏は、パット・メセニー的と評されることも。そういえば、パット・メセニーのアコースティック・ソロ演奏アルバム「What’s It All About」(2011)がビートルズなどポップス名曲のカバー作品だったように、触発されたかどうかは想像だけれど、ナバロの前作「The Test Of Time」(2012)もアコギ・ソロ演奏の作品で、ビートルズ曲もありのカバー作品だった。
この新作は、セルフ・ダビングや、ストリングスと共演もあるが、前作の室内楽的なムードを引き継いで、さらに色彩豊かに進化させた作品と言える。始まりの曲、M1「Can I Make It Last」は、これは珍しい、ボズ・スキャッグズ作品のカバーで、オリジナルはボズの「Moments」(1971)に入っていたインスト曲。
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