Shaun Escoffery 「In the Red Room」(2014)
今年のグラミー賞で最優秀新人賞他3部門を受賞した話題のシンガーといえば、サム・スミス。新人ながら、楽曲といい、歌唱力といい、評価に値する素晴らしいアーティスト。サム・スミスもいいけれど、一方で、あまり、日本のメディアでは、取り上げられないアーティスト、同じ英国のシンガー、ショウン・エスコフェリーを紹介したい。
ファルセットを多用した歌い方に共通点はあるけれど、ショウンはキャリア豊富な、骨太のソウル・シンガー。マーヴィン・ゲイを彷彿する、伝統的なソウル・シンガーの継承者。彼の、7年振りの新作「In the Red Room」は、ノリのいいダンス・ミュージックにあらず、チャートを賑わすポップス路線でもないけれど、メッセージと歌のパワーが振動する素晴らしい作品。
M1「Nature’s Call」、M2「Perfect Love Affair」、M3「Nobody Knows」、M6「People」、と並ぶキャッチーな佳曲が特に素晴らしい。M7「Do U Remember」やM12「By Your Side」のゴスペル・ムードの曲では、まさにマーヴィン・ゲイを思わせる。M11「Get Over」は、ビートフルなR&Bナンバーで、終始聞かせてくれるファルセット・ボーカルに圧倒されて、サム・スミスとの比較なんて、申し訳ない。
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