« 2015年11月 | トップページ | 2016年1月 »

2015年12月の9件の記事

2015年12月26日 (土)

2015年ベストなスムーズ・ジャズ・ソング15(+1)曲

今年の、ベストなスムーズ・ジャズ・ソング、15曲。ヘビロテ間違い無し、極上の一級品ソング。(リンクは、収録アルバムのレヴュー)

① 「#Luvit」 ネイト・ハラシム(kyd)
疾走するビートがたまらない。ハラシムの速弾きピアノは必聴。このスリル感はハンパじゃない。アレンジにも、ハラシムの才能が発揮された曲。アルバムの方は、力作でも、ちょっとヘビーな感じだったけれど。この1曲は「すごい」。

② 「One of a King」 ブライアン・シンプソン(kyd)
シンプソンならではの、とびきり爽快な曲。グレース・ケリーのサックス、ニルスのギターのサポートも素晴らしい。視界が広がる曲。

③ 「In Deep」 ヴィンセント・インガラ(sax)
やっぱり今年はこの人。インガラの、ディープなビートがガツンと来る。解説不要、ノレるダンシング・チューン。

④ 「Remember the Time」 セシル・ラミレス(kyd)
セシル・ラミネスのピアノと、ブライアン・カルバートソンのシンセが絡む、ファンクのムードが、ちょっと懐かしい。

⑤ 「Jazz & Wine」 ピート・プロジェクト
ピート・プロジェクトのユーロ・ポップな曲。ノリだけでなく、後半の、インスト演奏を聴いてほしい。このヴィアブレーション、この人たちただ者ではないぞ。

続きを読む "2015年ベストなスムーズ・ジャズ・ソング15(+1)曲"

| |

2015年12月25日 (金)

2015年のベスト3+1

今年聴いたディスクからの独断的ベスト3+1です。

① ヴィンセント・インガラ 「Coast to Coast」

② ブライアン・シンプソン 「Out of a Dream」

③ ジョナサン・フリッツエン「Fritzenized」

次点:ピーセス・オブ・ア・ドリーム「All In」

4作品は、どれも甲乙つけがたい優秀作。アダルト・コンテンポラリーで、ソフィスティケートなメロディー、R&Bテイストなビート、インストルメントの魅惑的なアドリブ・フレージング、アンサンブルのグルーヴ。何と言っても、いずれの作品も、ポップなアレンジメントで、聴いていてワクワクするし、まさに、スムーズ・ジャズの王道スタイルと言っていい「名作」の4枚。

続きを読む "2015年のベスト3+1"

| |

2015年12月19日 (土)

スムーズなシングル盤 ㉖

注目アーティストの新作で、いずれもグッとくる、一押しのシングル3枚。

エラン・トロットマンの「Thoughts of Summer」は、ソウル・シンガーのウィル・ダウニングをゲストに迎えた新曲。ダウニングの囁くような歌声と、透明感のあるトロットマンのサックス。近作「Smooth’N Saxy」のカリプソ路線を引き継いで、クールで洗練されたスウィート・ソウル・チューンにうっとり。

続きを読む "スムーズなシングル盤 ㉖"

| |

2015年12月14日 (月)

第58回グラミー賞ノミネート作品

 

第58回グラミー賞のノミネート作品が発表された。今年の、「ベスト・コンテンポラリー・インストルメンタル」のジャンルのノミネート作品は次の5作品。

(追記:受賞作は下記★印)

1. 「Guitar In The Space Age !」Bill Frisell

2. 「Love Language」 Wouter Kellerman

3. 「Afrodeezia」 Marcus Miller

4. ★「Sylva」 Snarky Puppy & Metropole Orkest

5. 「The Gospel According To Jazz, Chaper IV」 Kirk Whalum

去年の「第57回グラミー賞ノミネート」には、スムーズジャズ系が大勢を占めたので、期待したのだけれど、今年は、スムーズジャズの影が驚くほど薄くて、残念。大御所マーカス・ミラーや、カーク・ウェイラム、はお馴染みのアーティストだけれど、作品自体はちょっと距離感があるし、その他のアーティストも、知ってはいても馴染みが薄い。

続きを読む "第58回グラミー賞ノミネート作品"

| |

2015年12月13日 (日)

スムーズなシングル盤 ㉕

クリスマス向けの、スムーズジャズなシングルを3枚。ジョナサン・フリッツエンは、クリスマスキャロルの名曲「O Holy Night」。フリッツエンのアコースティックピアノよる美メロが堪能できる、聖夜のムードぴったりのトラック。

ダーレン・ラーンは、「Angels We Have Heard On High」。これもクリスマスキャロル定番曲。ホーンセクションを従えて、ビート・チューンなアレンジがラーンらしい。ブロウするラーンのサックスがファンキー。

続きを読む "スムーズなシングル盤 ㉕"

| |

2015年12月12日 (土)

Eric Essix 「Move>Trio」(2015)

ギター奏者エリック・エシックスの新作は、トリオ編成によるバンド名義の作品。「ムーヴ>トリオ」と名付けたユニットは、エシックスと、ケルビン・ウートン(キーボードとベース)、ジェームス・PJ・スプラギンズ(ドラムス)、の3人。

ウートンはプロデューサーとしても、エシックスの過去作品を手がけている。また、ソウル・シンガーのアンソニー・ハミルトン、やジル・スコット、らのプロデュースもしている人。PJも、エシックスの過去作品や演奏活動に参加している人。気心が知れた3人ということで、繰り出されるサウンドは緻密だし、緊張感のあるグルーヴのライヴ感は白眉。オーソドックスなトリオにあらず、ウートンのキーボードと時にベース、PJのドラムス、いずれも多彩な展開は、これでトリオ演奏なのかと驚く。ダビングを駆使しているとしても、終始、ソウルフルでソリッドなアンサンブルに、目も耳も覚めるに違いない。

M1「Get Ready」は、テンプテーションズのヒット曲のカバー。いきなり意表をつく骨太なロックのビートに驚くが、注目の演奏。ロックなビート・アンサンブルは、M3「King of the Castle」や、M5「Sundress Sunday」でも聴ける。M7「Leave It」では、リズム&ブルースを、M9「All Blues」では、伝統的なブルース・セッション。M8「Every Breath You Take」は、お馴染みのポリスの名曲と、このトリオの縦横無尽に疾走するグルーヴはスリル感満点。一方、M2「By My Side」や、M4「Sabbath Time」の、ゆったりとしたムードのバラードに、ほっとする。エシックスのギターの流れるようなスムーズ・フレージングが美しい。やっぱりこの手のエシックスもいいなあ。

| |

2015年12月 7日 (月)

Fourplay 「Silver」(2015)

フォープレイの新作は、25周年を記念する作品。ギタリストは、今のチャック・ローブが3人目だけれど、結成以来、ボブ・ジェームス、ネイザン・イースト、ハービン・メイソン、不動のユニット。全員がバチュオーゾといってもいい個性的な巧者にもかかわらず、4人が奏でるサウンドは、まさに無比なフォープレイ・サウンド。隙の無いアンサンブルに、洗練されたグルーヴは、いつもながら、上質で、上品。

M1「Quicksilver」で聴ける、イーストのスキャットと、ローブのギターのユニゾン、これがまさにフォープレイ・サウンド。チャック・ローブが入ってからのフォープレイは、インプロビゼーションに比重を置いたコンテンポラリー・ジャズのアンサンブルが色濃い。M3「Sterling」は、一体感のあるジャズ・アンサンブルが秀逸な7分超の大作。M5「Silverdo」は、かつての2代目ギター奏者ラリー・カールトンが参加して、ローブとの掛け合いが、鳥肌ものの演奏。この二人でアルバムを作って欲しいなあ。

初代ギター奏者リー・リトナーも客演したのは、M10「Windmill」で、アコースティック・ギターと、ゆったりとしたグルーブは、初期のフォープレイを思い起こせてくれる。ちなみに、「Windmill」は、リトナーの「Portrait」(1987)に入っていた曲。M6「Mine」は、ボブ・ジェームスのピアノがエレガントな、映画音楽のようで情景的な佳曲。M10「Aniversario」は、イーストのスキャットと、ダイナミックでファンキーなベース演奏が主役の演奏で、ファンとしては嬉しい曲。初めから終わりまで、贅沢で至福の音世界の秀作。

結婚記念なら、25年がシルバー・ウェディング。30年は、パール(真珠)ウェディング。5年後の30周年アルバムは、「Pearl」に間違いない。

| |

2015年12月 6日 (日)

Andy Snitzer 「American Beauty」(2015)

アンディ・スニッツァーの新作。前作「The Rhythm」(2013)より前の作品「Traveler」(2011)のようなムードを漂わせる作品。

「Traveler」は、個人的には、スニッツァーの代表作だと思うので、この路線は大歓迎。いつもの共同プロデューサー、デヴィッド・マンが協力して、シンセを使ったサウンドと、アンニュイなメロディーやフレージングは、スニッツァーだとすぐ分かる。夜の都会のようなムードが情景的で、ストレートジャズも演る技巧派のサックスのフレージングが、なんといっても秀逸。ポップなスムーズジャズとは一線を画す、ハードボイルドな感じ。

M7「On and On」は、物悲しいけどキャッチーなメロディーで、テナーサックスの音色がドラマチックなハイライトトラック。スニッツァーは主にテナーを吹く人だけれど、このアルバムでは、(おそらく)半数曲でアルトを吹いている。M3「She Loves Me」(トランペット奏者リック・ブラウンが客演)、M4「Next to You」、M10「Rain」で、アルトを吹いている(と思うのだけれど)。スニッツァーは骨太のブロワーのイメージがあるので、「Rain」のメロウで柔らかなアルトの音は新鮮。

タイトル曲M2「American Beauty」は、まさに「Traveler」の続編のような楽曲で、後半の、ブローを効かせたアドリブを吹くところ、やっぱり、スニッツァーはこれがいいと思うなあ。

| |

2015年12月 5日 (土)

Pieces of a Dream 「All In」(2015)

ピーセス・オブ・ア・ドリームの、新作。ジェームス・ロイドとカーティス・ハーモンのこのユニットは、バンドに変遷はあっても、この2人が結成からのメンバー。結成以来40年のキャリアでも、前作「In The Moment」(2013)や、ロイドのソロ「Here We Go」(2015)の近作の、どちらも活き活きした内容が、新鮮な秀作だった。この新作は、その近作にも増してベストな内容。フィラデルフィア・サウンドを原点とするこのユニットの、メロウなメロディーや洗練されたフレージングは、長いキャリアを経た完成形。

M1「Turn It Up」は、まさにこのユニットらしい、キャッチーな演奏のスムーズジャズ・トラックで幕を開ける。ロイドがソロを出した後なので、もう一人のメンバー、ハーモンがプロデュースしたトラック4曲に目(耳か)がいってしまう。いずれも彼の作曲作品で、ポップなメロディーとカラフルな演奏に注目。M2「All In」、M6「Caribbean Nights」、M8「Up Til Dawn」の3曲が、ハーモン作品で、採用しているサックス奏者トニー・ワトソン・ジュニアという人の、どこかグローバー・ワシントン・ジュニアを彷彿とする演奏が光った秀逸なトラックで、「All In」はベスト・トラック。トニー・ワトソン・ジュニアは、他2曲でもフューチャーされていて、このアルバムの聴きどころ。

ロイドの作品、M3「Quiet Night In The City」、M9「Dream On」は、彼のアコースティックピアノ演奏が堪能できるバラード。曲想に合わせたムーディーなインプロビゼーションを聴くと、ジョー・サンプルを思い起こさせて安心感が湧いてくる好演奏。M1「Turn It Up」は、ギター(ローン・ローレンス)のフレーズがキャッチーな、リピート必須のベスト・ソング。ピーセス・オブ・ア・ドリームのベスト作品はもちろん、今年のスムーズジャズ盤ベスト候補。

| |

« 2015年11月 | トップページ | 2016年1月 »