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2016年6月の2件の記事

2016年6月12日 (日)

Kim Waters 「Rhythm and Romance」(2016)

キム・ウォーターズの新作は、いつもの路線とは言え、メロウなサックスとサウンドのキレの良さに磨きがかかった佳作。ウォーターズのサックスが、「予定調和」と分かってはいても、出るたびの新作を聴くのは、間違いなく彼のストレス・フリーな音色とサウンドに魅了されるから。ましてや、毎作、完成度の高い作品を作り出す貴重なプレイヤー。今作品は、ほとんどの楽器はウォーターズによるワンマン・サウンドで、ドラムやベースのリズムも生き生きしたビートに耳を澄ましてしまう。

M1「Bring It」のメロウなサックスとサウンドは、これぞウォーターズの定番的ベスト・トラック。メロウ・サウンドならこれも双璧なトラック、M3「Rhythm and Romance」は、ロマンティックなソプラノ・サックスと、ウォーターズ自身の演奏だろうピアノのインタープレイが必聴。M5「Morning Star」や、M7「Smoothness」のサックス演奏は、グローヴァー・ワシントン・ジュニアを彷彿として、代名詞にグローヴァーを挙げるのははばかれるほど、素晴らしいフレージングに、ちょっと感動してしまう。

いずれも佳曲なオリジナル7曲に加えて、3曲のカバー演奏が入っている。M2「No Sleep」は、ジャネット・ジャクソン、M6「Time Will Reveal」はデバージ、M10「I’m Not The Only One」はサム・スミス、といずれもポップスのヒット・チューン。特に、80年代の「Time Will Reveal」とは懐かしく、上質なインスト・ポップスに生まれ変わって、ヘビー・ローテーション間違いなし。

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2016年6月 4日 (土)

Adam Hawley 「Just the Beginning」(2016)

ギター奏者アダム・ホーリーの、これがデビュー作品。先日他界したモーリス・ホワイトが設立した「カリンバ・ミュージック」からのリリースで、カリンバからのスムーズ・ジャズ・アーティストとしては、グレッグ・マニング、ポーラ・アサートン、に次ぐ3人目。カリンバのテイストと言っていい、グレッグ・マニングポーラ・アサートンの作品に共通している、ライトでソリッドなインストルメンタル・R&Bミュージックというか、何しろノリのいいバイブレーションを受け継いだ爽快な作品。

アダム・ホーリーは、これがデビュー作とは言え、ギタリストとして10年以上のキャリアの持ち主。共演のアーティストは、デイブ・コーズ、ブライアン・カルバートソン、ジェニファー・ロペスなど、ポップスからスムーズ・ジャズのビック・アーティストら多数。売れっ子のサイド・マンで、満を持してのデビュー作品。楽曲もほとんどがホーリーのオリジナルで、どれもキャッチーな佳作ぞろい。サウンドも、ダンス・ビートを下敷きに、ホーリーの、ソリッド・トーンのフレージングがたまらない。

ゲスト陣も豪華で、M1「Dance With Me」は、ジェラルド・アルブライト。M3「I Don’t Mind」は、ユージ・グルーヴ。M4「35th St.」は、エリック・ダリウス。M5「Cruisin’」は、ムーディーなバラードで、ブライアン・カルバートソンのピアノが聴きもの。ホーリーは、カルバートソンの「Live - 20th Anniversary Tour」に参加していた。M8「Joy Ride」は、グレッグ・マニングとの共作で、スウィングするビート・チューン。M10「While You Were Dreaming」は、マイケル・リントン。聴きどころ満載、イチオシのベスト級作品。

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