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2016年8月20日 (土)

Dave Muse 「FIREFALL Revisited」(2016)

フルート奏者デイヴ(デイヴィッド)・ミューズは、かつて70年代後半に活動していた西海外のロックバンド「ファイアーフォール」のメンバー。ファイアーフォールのデビュー作「Firefall」(1975)のクレジットにはミューズの名前は無いものの、この時から実質的なメンバーの一員。セカンド作「Luna Sea」(1977)では、6人のメンバーの一人としてクレジットされている。

ファイアーフォールのヒット曲には、「You Are the Woman」(1976)、「Just Remember I Love You」(1977)、「Strange Way」(1978)などが、ビルボードの10位あたりまでチャートインした。初期のアルバム作品は1980年まで5作品を残して一度解散。その後、再結成を経て、メンバーは変わったとはいえ今も、ミューズ自身もメンバーとして演奏活動しているらしい。70年代後半は、イーグルス、ドゥービーブラザース、など、ウェストコースト・ロックが人気を博した時代。同時代のファイアーフォールも、メジャーではないけれど、 初期作品は「隠れた名盤」。

さて、そのデイヴ・ミューズが、自身のフルート演奏を主役にして、かつてのファイアーフォールの作品を再演したのが、この新作。10曲中9曲が、かつてのファイアーフォールの曲だから、ギターやコーラスを多用したサウンドがウエストコースト・ロック的、爽快で、どこかロマンティックなところが魅力。でもなんといっても、ミューズのフルート演奏がダイナミックで、そこがこの作品の聴きどころ。親しんだ楽曲の演奏ということもあるだろう、奔放なフレージングが随所に聴ける。

ファイヤーフォールのオリジナルメンバーのリック・ロバーツ(ボーカル)や、ジョック・バートレー(ギター)、マーク・アンデス(ベース)も参加していて、M6「Goodby I Love You」は、その3人が一同に会した演奏で、ファイアーフォールのファンは必聴だろう。M1「Dreamers」は、かつてのファイアーフォールのナンバーで、ミューズが作曲した曲。アルバム「Clouds Across The Sun」(1981)収録曲。西海外ロック的なコーラスを配して、ダイナミックなフルートのフレージングが印象的なハイライト演奏。M8「Mexico」や、唯一のオリジナル曲でラテン・リズムのM10「Nestor」での、パワフルなフルートのフレージングは、ミューズのプレイヤーとしての力量を認識できる演奏。

ファイアーフォールの懐かしさは別にして、フルートのインストルメンタル作品として、素晴らしい作品。40年前のファイヤーフォール、なんとなく記憶にかすかに残っているけれど、この機会にオリジナル曲を聴き返したくなる。

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