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2016年10月の2件の記事

2016年10月30日 (日)

Gerald Albright 「G」(2016)

ジェラルド・アルブライトの新作は、超ゴキゲンなビートとメロディーの「Taking Control」から始まる、傑作。

「Taking Control」の、ファンキーなブラス・セクションとベースは、いずれも、アルブライトによる多重録音だけれど、この生き生きとしたグルーヴは、リアルなライブ感が満ちている。フェイドアウトしてしまうのが、残念なハイライト・チューン。前作「Slam Dunk」も、マルチプレイを駆使した傑作だったけれど、今作はそのスタイルにさらに磨きがかかったよう。ほとんどの曲で、メインのサックスと、バックの多重ブラスと、ベース演奏が、アルブライトの演奏。M9「We Came to Play」では、サックスより、重厚でさりげないチョッパーのベース・ランニングに耳を奪われてしまう。

曲は、いくつか共作もあるが、アルブライト自身のペンによる曲は、コンテンポラリーで、ポップなメロディーが特徴の洗練された曲ばかり。M5「Frankie B.」はスロウで哀愁を感じさせる秀作だし、M7「I Miss You」はポップなバラード曲で、歌ものにしたらヒットしそう。M6「Funkism」は、題名どおりファンキーなビート・チューン。M4「Lovely Day」は、ビル・ウィザースの名曲のカバーで、ボーカルはマイケル・マクドナルド。マクドナルドのソウルフルな歌声もいいけれど、アルブライトのアルト・サックスの軽快な演奏だけでも、完成度が高いのに。

ラストのM10「Closure」は、共同プロデュースのクリス・デイビスのキーボードをバックに、アルブライトのアルト・サックスだけで奏でるヒューマンなムードのバラード。ゴスペルを思わせて、アルブライトのフレージングが沁みるような演奏。

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2016年10月 2日 (日)

Kim Scott 「Southern Heat」(2016)

フルート奏者キム・スコットの3作目となる新作は、マイケル・ジャクソンの「Billie Jean」のカバーで始まる。MJの楽曲は、スムーズジャズのアーティストが多く取り上げるけれど、このスコットのフルートが主役の演奏は、ガツンと来る素晴らしい秀作バージョン。

M2「Fantastic Voyage」も、ファンク・バンド、レイクサイドのヒット曲(1980)のカバーで、ボーカリストとしてのスコットの歌声がキュート。M4「It’s Your Time」でも、ボーカリストとしても只者でないところを披露している。曲は、キャッチーなAORソングで、ヘビーローテーションしたい佳曲。

M3「Sizzle」は、トランペット奏者リン・ラウントゥリーとの共作で、ラウントゥリーも客演している、スムーズジャズなインスト曲。縦横無尽に飛び回るフレージングが躍動的なフルートが感動的。M5「Foregiveness」はバラード曲で、フルートのフレーズが優しい、ヒーリング・チューン。

M6「Two Become One」は、ディープなソウル・ムードのインスト曲で、ベースとフルートのフレージングの応酬が、かっこいい。こんな濃いいソウルをフルートで聴かせるところが真骨頂かな。M9「Goove with Me」は、ラップが絡む、ヒップホップ。こんなスタイルでもフルートはバッチリ決まっている。

バラエティに富む曲や洗練されたアレンジ、フルートだけでなくボーカルもフレッシュで、なかなかのイチオシ作品。

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