« 2018年2月 | トップページ | 2018年4月 »

2018年3月の3件の記事

2018年3月24日 (土)

Paula Atherton 「Shake It」(2018)

女性サックス奏者、ポーラ・アサートンの新作は、この人らしいパワフルなサックスが堪能できる秀作。

冒頭の曲、M1「Low Rider」は、意表を突かれるカバー曲で、70年代のファンク・バンド、ウォーの代表曲。オリジナルは、1975年のアルバム「Why Can't We Be Friends?」の収録曲。重量級のボーカルが、オリジナルに忠実な構成だが、アサートンのパワフルなフルートが印象的。フルートで、ヘビー・ファンクと来たか。必聴に値します。

M5「You Got It」は、ハイライト級のスムーズ・ジャズ・ナンバー。弾けたアサートンのサックスが爽快な演奏。キャッチーなピアノ演奏は、ザ・リッピングトンズのビル・ヘラー。アルバムでは毎回、彼女自身のボーカルも披露するのが定番になっている。M4「Good Love Gone Bad」がそのボーカル・ナンバーで、サックス同様にヘビー・シャウトするブルージーな曲。かと言えば、M7「Say Goodbye」は、ポップなジャンプ・ナンバーで、こちらも彼女のボーカルとサックスが、ノリの良いワンマン・アンサンブル。

続きを読む "Paula Atherton 「Shake It」(2018)"

| |

2018年3月18日 (日)

Marion Meadows 「Soul City」(2018)

スムーズ・ジャズは、定義の確立していないジャンルかもしれないが、それはコンテンポラリーな音楽として、時代と共に変容している音楽だからだろう。派生的には、ジャズを始まりとして、コンテンポラリー・ジャズ、クロスオーバー、果てはフュージョンといったスタイルを経たインストルメンタル(演奏中心の楽曲)が中心なので、ジャズのサブ・ジャンルのようなネーミングになったのではないのかな。

今や、そのスタイルは、インストに限らず、ボーカル曲であれ、ジャズやフュージョン寄りから、R&Bやポップ・チューンまで様々だ。ちなみに、「Smooth」を付けたネーミングも、スムーズ・ソウルや、スムーズR&B、といった多々の派生形も生まれている。スムーズ・ロックや、スムーズ・ブルース、スムーズ・ラップなんて、あるのかもしれない。それらは、ジャンルというより、文字通り心地いいミュージックの「くくり」ではないかな。それでも、多様な「スムーズ・ジャズ」の中で、そのメインストリームは、ウェル・アレンジメントで構成されたインストメンタル楽曲で、グルーヴがなくてはならない、というのが筆者のこだわりです。

続きを読む "Marion Meadows 「Soul City」(2018)"

| |

2018年3月10日 (土)

Lin Rountree 「Stronger Still」(2018)

ビルボードの発表するチャートは100以上に上る。その中には、「Smooth Jazz Songs」というチャートがあって、スムーズジャズの最新ヒットをチェックするには最適の情報源だ。ラジオ局のエアープレイ頻度でチャートインするシングル30曲は、曲名とアーティストを眺めるだけで、最新のスムーズジャズの動きが一目瞭然に分かる。

アルバムを対象とした「Jazz Albums」の方も、要チェックだ。今や、スムーズジャズ系作品のチャートインが目立っている。アドリブ主体の伝統的なジャズの固定観念では理解できない様相だけれど、現代に受け入れられているミュージックがJAZZならば、それはスムーズジャズではないかな。

さて、最近まで、ほぼ20週間に渡ってチャートインしていた(最高位1位)のが、このリン・ラウントゥリーの「Pass the Groove」だ。キャッチーなメロディーと、彼のミュート・トランペットのクールな響き。ダンサブルなビートに、ドラマチックなエレピのフレーズとホーン・セクションのアレンジで、完成度の高い楽曲になっている。

続きを読む "Lin Rountree 「Stronger Still」(2018)"

| |

« 2018年2月 | トップページ | 2018年4月 »