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2018年10月12日 (金)

Althea Rene 「Unstoppable」(2017)

フルート奏者アルティア・ルネは、出身地のデトロイトで、群保安官を10年以上務めたことがあるという異色の経歴の持ち主。とは言え、保安官を志していた訳では無いはず。父親は、モータウンのセッション・ミュージシャンで、サックス奏者だった。その父親の影響があり、フルート奏者を目指したという。2000年のデビュー作品「Flute Talk」以来、5枚の作品をリリースして、今や、スムーズジャズ界の女性フルート奏者としては、第一人者だ。

6枚目となるこの新作は、プロデュースや作曲を、ルネ自身と、何人かの注目アーティストとコラボして作り上げた秀作。ルー・レイン、 マーカス・ハンター、ターハン・ヴァンダイク、ニコラス・コール、ダーリック・ハーヴィンといった、いずれも新進気鋭のアーティストの参加が、この作品の要になっている。リン・ラウントゥリー、キエリ・ミヌッチ(スペシャルEFX)、ティム・ボウマングレッグ・マニング、などメジャー級のアーティストのゲスト参加も豪華だが、なんといっても、ルネのフルートが、まるでシンガーのような、「歌唱力」と言えるメロディアスなフレージングを繰り出すのが最大の魅力。

オリジナル曲の「Unstoppable」や、「Gypsy Soul」、「Now and Forever」など、R&Bムードのコンテンポラリー・ソングは、いずれも佳曲揃い。「What Cha Gonna Do With My Loving」(ステファニー・ミルズ)、「Rain」(シスターズ・ウィズ・ヴォイシス、原曲はジャコ・パストリアス)といったカバー曲のセンスも唸らせる。どの曲も、ライブ的なグルーヴが伝わる演奏陣のアンサンブルが、素晴らしい。特に、「Another Star」(スティーヴィー・ワンダー)の7分超のカバー演奏は、一聴の価値ある、ベスト・トラックだ。今回のレコーディングのオール・スター的メンバー(ルネのフルート、ヴァンダイクのピアノ、ハンターのドラムス、ジェームス・カーターのサックス、など)の演奏は、アドリブの応酬も情熱的で、目の覚めるようなグルーヴには圧倒されること、半端じゃ無い。

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