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2019年1月 3日 (木)

Acoustic Alchemy 「33 ⅓」(2018)

アコースティック・アルケミーの新作。「Roseland」(2011)から、7年ぶりのスタジオ録音作品。アコースティック・アルケミーは、デビュー以来のオリジナル・メンバーであるグレッグ・カーマイケル(ナイロン・ギター)と、マイルズ・ギルダーデイル(スチール・アコースティック・ギターとエレキ・ギター)、2人のギタリストによるユニット。近年は、固定メンバーとして、フレッド・ホワイト(キーボード)、ゲイリー・グレインジャー(ベース)、グレッグ・グレインジャー(ドラムス)を従えたバンドで活動しているようだ。このメンバーが、前作に引き続き、この新作でも録音に参加している。2014年に出した「Live in London」も、この5人のバンドによるライブ盤だ。

1曲目「East of Babylon」は、西アジアの彼方を思わせるような旋律に意表をつかれる。ハードなギターやリズム・リフの、疾風のようなスピード感に惹きつけられる。その疾走感を引き継ぐような、2曲目「Carmen's Man」も、オリエンタルな曲想が魅力的な曲だ。タイトル曲「33 ⅓」は、ゆったりと牧歌的な曲想に、伸びやかなエレキ・ギターが広大な視野を思わせる。「Blues for Mr.Mu」は、レイドバックしたブルージーな曲。エレキとナイロンのツイン・ギターに、ホーン・セクションも加わって、ファンキーなブルース。「The Girl With A Plan」は、カーマイケルのナイロン・ギターとギルダーデイルのアコースティック・ギターの、この2人ならではのインタープレイが主役の曲。どこか異国的なフレージングの応酬は、メッセージを語り合う2人の会話のように味わい深い。1曲目から8曲目までは、多彩な曲想でまとまった、組曲のような流れを感じる。テーマは、異国への旅を重ねるボヘミアン、といったところだろうか。

 

最後の3曲は、ボーナス・トラックのような、ギターの独奏曲。9曲目と10曲目は、JSバッハのリュート組曲からの曲と前奏曲で、静謐なバロック・ギター演奏を披露している。最後の曲「The Wind Of Change」は、過去のアルバム「Aart」(2001)に収められていた曲のソロ・ギター演奏。バッハ曲の後を受けて、まるでクラッシックの小品のよう。ギターの調べが、神々しい余韻を残す。

 

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