Philippe Saisse Trio 「On The Level !」(2017)
フィリップ・セスは、80年代後半から活躍する、フランス出身のキーボード奏者。奏者に限らず、作曲家、アレンジャー、プロデューサーとして、ジャズだけでなく、ポップスや映像作品など、活動は広範囲に及ぶ。多くのアーティストと共演も多いが、ソロ名義の作品も、デビュー作「Valerian」(1988)から7作品を数える。近年のソロ作品、「At World's Edge」(2009年)は、2011年グラミー賞コンテンポラリー・ジャズ・アルバム部門のノミネートに選ばれている。その後、ピアノ・ソロによるクリスマス企画作品「Dorian's First Christmas」(2012)を挟んで、およそ7年ぶりとなるオリジナル新作がこの作品。トリオ名義とはいえ、セスが、カバー1曲を除く全9曲の作曲(共作も)、編曲、プロデュースを手がけた、彼のオリジナリティが発揮された作品。
セス率いる、スクータ・ワーマー(ドラムス)、デヴィッド・フィンク(ベース)から成るトリオは、かつて、2006年に「The Body and Soul Sessions」という作品があり、今回の作品は、同メンバーで10年ぶりの新作ということになる。ちなみに、同3人によるトリオは、「アコースティック・トリオ」の名義で、「My Favorite Songs: Contemporary Mood」(2000)、「My Favorite Songs: Classic Mood」(2001)と、女性ボーカリストのケリー・サエが加わった「Ready To Go」(2003)という、日本でリリースされた作品もある。
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